ICBUW「対政府交渉」に関する報道

ICBUWとして「ウラン兵器全面禁止と被害者支援・被害調査」を求めた、5月8日の「対政府交渉」に関する報道をお知らせします。

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劣化ウラン兵器の根絶 政府担当者に要望

湾岸戦争などで使われた劣化ウラン兵器の根絶を目指す市民団体などが、きょう政府担当者に劣化ウラン兵器の全面禁止や被害の実態調査などを要望しました。

要望活動を行ったのは市民団体などでつくる「ウラン兵器禁止を求める国際連合」です。きょうは団体のメンバーと福島瑞穂参議院議員らおよそ40人が、外務省や防衛省などの担当者に劣化ウラン兵器の全面禁止を申し入れるとともに被害の実態調査などを求めました。劣化ウラン兵器は核燃料を作る過程で出る放射性廃棄物を利用した兵器で、放射能汚染が懸念されています。申入れに対し、政府担当者は劣化ウラン兵器が使用されたイラクから帰国した自衛隊員の健康に影響はなく、実態調査は必要ないと答えました。劣化ウラン兵器について政府担当者と市民団体が直接交渉したのは今回が初めてです。

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広島テレビ

 

劣化ウラン禁止で政府と交渉

湾岸戦争などで使われ、人体に影響を及ぼすとされる劣化ウラン兵器の使用禁止を目指す市民団体が、初めて政府と交渉しました。8日は、ICBUW劣化ウラン兵器禁止を求める国際連合のメンバーと、社民党の福島瑞穂(ふくしまみずほ)党首などおよそ40人が政府との交渉に臨みました。メンバーは在日米軍も貯蔵している劣化ウラン兵器は、人体に悪影響を与えるとして全面禁止を求めました。しかし外務省の担当者は、劣化ウラン兵器はCCW特定通常兵器禁止制限条約の対象外であり、人体への影響は認められていないというこれまでの主張を繰り返しました。交渉に参加した平和活動家の森瀧春子さんは、「今後は世界レベルで劣化ウラン兵器禁止の動きを高め、日本政府を動かしていきたい」と語りました。

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ホームテレビ

 

 

劣化ウラン弾で国会議員勉強会

湾岸戦争などに使われ人体や環境に影響を及ぼすとされる劣化ウラン兵器の被害について8日、国会議員の学習会が開かれました。

学習会には福島瑞穂参議院議員と辻本清美衆院議員に秘書などが参加しました。

劣化ウラン弾の全面禁止を呼びかけている広島の市民グループ「NODUヒロシマ・プロジェクト」の森滝春子事務局長が、劣化ウラン弾の使用によって住民に健康被害が出ているとされるイラクの現状などについて報告しました。

このあと、市民グループのメンバーは、外務省や防衛省など政府担当者との交渉の場を持ち、ウラン兵器の全面禁止を求める国連決議の採択やイラクに派遣された自衛隊員にウラン被曝検査の実施などを求める申し入れ書を手渡しました。(5/8 19:10)

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中国放送

 

劣化ウラン弾問題で市民団体が政府交渉

2007年05月09日

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劣化ウラン弾禁止を政府担当者に要請するICBUWの会員ら。右端は福島瑞穂・社民党参院議員=参院議員会館で

イラク戦争や湾岸戦争などで使用され、多くの白血病、がん患者を生み出したとされる劣化ウラン弾(DU)の全面禁止を訴える「ウラン兵器禁止を求 める国際連合(ICBUW)」(本部・英国)が8日、東京で政府の担当者らと初めての対面交渉に臨んだ。国側は、国際機関による確定的な調査結果がないこ とを理由に危険性を認めず、議論はかみ合わなかったが、防衛省の担当者は「(自衛隊に)劣化ウランを使用した装備品を持つ計画はない」との見解を表明し た。(山本知弘)

東京・永田町の参院議員会館。ICBUWの構成団体の一つで、広島市の市民団体「NO DU ヒロシマ・プロジェクト」事務局長の森滝春 子さん(68)ら約40人の交渉団は約2時間にわたり、DUの危険性の認識などについて国側に厳しく迫った。社民党の福島瑞穂・参院議員も加わった。国側 からは外務省、防衛省のほか、原子力を担当する経済産業省、内閣府の担当者が出席した。

だが、各省の担当者から返ってきたのは、議論の前提となるDUの安全性について「国際機関から確定的な危険性が示されていない」とする従 来の政府見解の繰り返し。福島議員の「国連人権小委員会でDUを非難する決議が出ていることをどう受け止めるか」との問いにも、「担当課が来ていないので 答えられない」(外務省)などあいまいな答えに終始した。事前に質問状を提出していた、沖縄の在日米軍基地に貯蔵されているDUの実態解明や、イラク・サ マワに派遣された自衛隊員の健康調査に対しても、明確な回答はなかった。

交渉後の記者会見で、森滝さんは大きく息をついた。「ウラン兵器禁止を求める国際世論の高まりと、政府の認識にギャップの大きさを感じた。怒りを覚えた」

ICBUW評議員で、同プロジェクト代表の嘉指(かざし)信雄さん(53)はこう指摘した。「政府担当者に当事者意識が欠けていることが、あらゆる局面に出ていた。だが、政府に、はっきりした態度を取る必要性は伝わったと思う」

嘉指さんらは、今月14日からベルギーで始まる反DUの国際キャンペーンに参加する。フォトジャーナリストの豊田直巳さん(50)が白血病に苦しむイラクの少年などを撮った写真展を開き国内外で反DUの訴えを進めるつもりという。

朝日新聞

 

政府担当者と初交渉

市民団体劣化ウラン弾禁止求め

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劣化ウラン弾(DU)の使用禁止を目指す広島市の市民団体「NODUヒロシマ・プロジェクト」(嘉指信雄代表)が参加する国際NGOのメンバーら約40 人が8日、東京の参院議員会館で初めて政府の実務担当者らと交渉を行った。政府側は「DUの健康影響は確定的な結論が出ておらず、国際的な動向を注視した い」と従来通りの見解を示し、嘉指代表は「消極的な態度が際だったが、交渉を続けたい」と話した。

23か国88団体が参加する「ウラン兵器禁止を求める国際連合」(ICBUW、本部=英マンチェスター)が4月に提出していた公開質問状に対して、防衛省や外務省などの担当者10人がこの日、口頭で答えた。

DUの国際的禁止に向けた外交努力については「今後とも国際機関の調査に注視し、情報収集に努めたい」と答えるにとどまり、在日米軍基地にDUをどの程度貯蔵しているかの質問にも「公表しない。安全管理は厳重にしていると認識している」と述べた。

一方で、DUが使用されたイラク戦争に派遣された自衛隊員のDU対策については「放射能検知器と防じんマスクを携帯しており、(DUの粒子を)吸 い込むことは考えにくい」とし、帰国後の健診でも異常は出ていないと説明。また、自衛隊が将来的にもDUを装備することはないとした。

全国127団体559人が賛同した申し入れ書を担当者に手渡した嘉指代表は「国際社会は被爆国日本に期待している。積極的な取り組みを」とDUの国際的な全面禁止などを求めた。

交渉前には国会議員との勉強会=写真=も開かれ、社民党の福島瑞穂党首は「政府はDU禁止へ大きな一歩を踏み出してほしい」と話した。

(2007年5月9日  読売新聞