禁止キャンペーン

次は、劣化ウラン兵器禁止だ!プログラム確定:8月5-6日、広島でのDU関連集会

2009年7月10日 皆様  今年も、8月5-6日、広島ではDU(劣化ウラン兵器)問題関連の集会が二つ開かれます。  2007年12月、初めての国連決議が圧倒的多数で採択され、DU兵器禁止国際キャンペーンは、新たな段階に入りました。今年は、第5回ICBUW国際大会が3月5-6日、コスタリカで開催されたのに続き、5月6-7日には、イラクのバスラで第1回国際がん会議が開催されました。また、6月21日には、ベルギーのDU禁止法が発効となりましたが、コスタリカでも、ICBUW大会前日、DU禁止法案が議会に提出され、一年程で成立する見通しです。  こうした国際的な動きの高まりを受け、日本国内でも、日本政府への働きかけなど、改めて一丸となって取り組んで行きたく存じます。広島での年に一度の貴重な機会、できるだけ多くの方にお集まりいただき、秋からの取り組みに向けた具体的な意見交換・交流の場となれましたら幸いです。お知らせが遅くなってしまいましたが、何卒奮ってご参加ください。                 ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)運営委員                          嘉指信雄、振津かつみ、森瀧春子 [1]第6回「NO DU(劣化ウラン兵器禁止)全国交流会」 ・ 日時:2009年8月6日12時45分〜15時15分 ・ 会場:広島市まちづくり市民交流プラザ北棟6階マルチメディアスタジオ(〒730-0036 広島市中区袋町6番36号)    アクセス案内: http://www.hitomachi.city.hiroshima.jp/m-plaza/ ・ 参加費:資料代500円 ・ プログラム (1)国際キャンペーン関連の活動報告   ・嘉指信雄(ICBUWヒロシマ・オフィス代表):「コスタリカ大会とバスラがん会議」   ・豊田直巳(フォト・ジャーナリスト):「「ウラン兵器の人的被害」写真展と国際キャンペーン」   ・佐藤真紀(JIM-NET事務局長):「イラク、小児がん医療支援の6年間の振り返りと今後」   ・振津かつみ(ICBUW運営委員/科学チーム):「バスラ癌登録に見る癌・白血病増加の現状と、疫学調査の今後」   ・ベルギーDU禁止法発効(6月21日) (2) 日本各地のグループからの活動報告:劣化ウラン兵器禁止市民ネットワーク(東京)など   (3) 今後の取り組みに向けての提案・意見交換       司会:森瀧春子(ICBUWヒロシマ・オフィス事務局長)                   連絡先:090−9064−4705(森瀧) [2]原水禁世界大会「ひろば」企画 ・日時:2009年8月5日9時30分〜12時30分 ・ 会場:ワークピア広島(4階/寿) ・ 集会タイトル:ウラン兵器禁止に向けて ・ 講演「劣化ウラン弾取材の現場」     豊田直巳(フォトジャーナリスト)  …

ベルギーのDU兵器禁止法発効へ(6/21)

2007年3月22日、ベルギー議会で可決された「劣化ウラン(DU)兵器禁止法」が、6月21日発効した。発効まで2年程の猶予期間が置かれたのは、DU兵器禁止に向けた国際社会の取り組みにおいてベルギーだけが突出するのを避けようとしたためと言われているが、今年3月、コスタリカ議会にも「DU兵器禁止法案」が提出され、一年程で成立する見通しとなった。従って、ベルギーにおける禁止法の発効は、コスタリカでの動きと相まって、DU兵器禁止への気運をさらに高める、まさにタイミングを得たものだ。  またベルギー議会では、禁止法発効を記念して豊田直巳さんの写真展「ウラン兵器の人的被害」が開催され、オープニングでは、イラクのアル-アリ医師(元・バスラがん治療センター長)などの講演が行われた。今回の企画は、ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)とベルギー議会議員有志の協力で実現したもの。 [写真-2]オープニングで挨拶するベルギー下院議長パトリック・デゥワエル氏

第1回バスラ国際がん会議に参加して

2009年5月6-7日、イラクのバスラで第一回国際がん会議が開催された。(主催:バスラ医科大学、バスラ保健省/後援:イラク保健省など) 参加者総数:約400名(主催者報告) 外国人参加者:約40名(うち招待ゲスト16名) 日本人参加者:9名(内招待ゲスト7名) 佐藤真紀:JIM-NET(日本イラク医療ネットワーク)事務局長/井下俊医師:同スタッフ/小野万里子:弁護士・「セイブ・イラクチルドレン名古屋」代表/山縣忍:同事務局/大江厚子:「セイブ・ザ・イラクチルドレン広島」共同代表/影山あさ子:ドキュメンタリー監督・「セイブイラクチルドレン札幌」共同代表/嘉指信雄:ICBUWヒロシマ・オフィス代表//森住卓・フォトジャーナリスト、豊田直巳・フォトジャーナリスト  今回の会議は、90年代半ば以降、特にイラク南部でがんや小児白血病が大きく増加しているとの認識のもと、イラク保健省の後援も受けて開催されたもので、「がんの増加」という深刻な事態にイラクが国家プロジェクトとして取り組み始めたことを意味する、画期的なものと言えよう。イラク南部の人々の間では、自分もがんに罹るのではないかという怖れが広まっていて、「がん恐怖症」と言った表現さえ使われるとのこと。  がん増加の一因として、湾岸戦争やイラク戦争で使われた劣化ウラン(DU)弾の影響が挙げられてきているが、いくつもの発表でDUの影響の可能性が言及され、DU問題がイラクの医師たちの間ではっきりと認識されているのを実感した。  会議冒頭での講演を、「DU問題における新たなパースペクティブ」というタイトルでする機会を与えられた私は、日本や世界各地での禁止キャンペーンの取り組みをパワーポイントも使いながら紹介するとともに、2007年、2008年と2年連続して国連総会で採択された「DU決議」に応え、最大の被害国であるイラクが声を上げることの意義をアピールすることができた。 [写真-1] 会議冒頭での招待講演「DU問題に関する新たなパースペクティブ」[撮影:豊田直巳]

加速する劣化ウラン兵器禁止国際キャンペーン

コスタリカで劣化ウラン兵器禁止国際大会  2009年3月4-6日、コスタリカのサンホセで第5回ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)国際大会が開催された。(プログラム下掲)また大会初日には、劣化ウラン(DU)兵器禁止法案がコスタリカ議会に提出され、一年程で成立する見通しとのこと。(2007年3月、世界に先駆けて禁止国内法を成立させたベルギーにコスタリカが続くこととなる。)当法案を提出したアレクサンデル・モラ=モラ議員は、コスタリカ議会のみならず、「ラテン・アメリカ議会」(Latin American Parliament)でも人権委員会の議長を務めており、ICBUW運営委員との面談の席や法案提出直後に開いた記者会見の場で、DU兵器禁止の動きを国際的にも先導する意欲を表明しています。早速、3月中旬、アルゼンチンのブエノスアイレス開かれた「ラテン・アメリカ議会」で、劣化ウラン兵器問題への取り組みを活動家のダマシオ・レペス氏とともに訴え、大きな反響を呼んだと伝わってきている。  最近は、他にも、劣化ウラン兵器問題及び禁止国際キャンペーンで大きな動きが続いて起きている—— (1)二年連続して国連総会で劣化ウラン決議  2007年、2008年と二年連続して、国連総会で劣化ウラン問題関連決議が圧倒的多数で採択され、DU兵器の健康や環境への影響に関する見解を提出するよう、事務総長の名において、加盟国や関連機関に要請が出された。 (2)イタリア政府、劣化ウラン被害に苦しむ退役軍人に一括補償  劣化ウラン2008年12月、イタリア政府が、劣化ウラン被曝のため重病にかかった帰還兵に対する3000万ユーロの一括補償を決定。カバーされる退役軍人1,703名のうち、77名はすでに亡くなっており、派遣された地域は、ボスニア=ヘルツェゴヴィナ、コソボ、アフガニスタン、イラクなどを含む。 (3)ノルウェー政府、ICBUWの劣化ウラン問題調査に助成金支給決定  ノルウェーの外務省は、人権、軍縮、平和構築などの分野で活動する世界各地の団体に資金援助をしてきているが—最近では、クラスター爆弾禁止プロセスへの支援が広く知られている—今年度は、ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)による調査プロジェクト3件に対しても助成金が支給されることとなった。  ICBUWは、ここ数年ジェネーブやニューヨークで、各国の国連代表部などへのロビー活動を重ねてきているが、2007年10月、ニューヨークで開催された第4回ICBUW国際大会の後、ノルウェー代表部を訪れた際、今回の助成金への応募を勧められた。[この時の訪問では、朝一番の面談であったにもかかわらず、ノルウェー代表部の方が四、五名応対してくださり、そのこと自体にとても驚いた。]  今回助成対象となったのは、下記の3つのプロジェクトである。 (1) バスラ地域の疫学調査    ・目的:劣化ウラン兵器使用が一般市民の健康に及ぼしている影響に関する長期的調査 ・ 助成金額(予定):年25,000ユーロ(約325万円) ・ 支給年数:限定せず (2) ウラン兵器の拡散・製造・売買についての調査   ・目的:劣化ウラン兵器の保有国・保有量・種類などについて調査。専門研究員をICBUWマンチェスター事務所に置く。 ・ 助成金額(予定):年25,000ユーロ(約325万円) ・ 支給年数:3年 (3)バルカン半島における劣化ウラン汚染調査    ・目的:90年代、旧ユーゴスラヴィアの紛争でNATOによって使用された劣化ウラン弾の影響についての現地調査。 (ア) 助成金額(予定):6,000ユーロ(約78万円) (イ) 支給年数:1年(2009年末までに実施)  今回、ノルウェー政府がICBUWの調査活動に対しする助成金支給を決めたことは、劣化ウラン兵器問題に関する国際的関心の高まりを象徴するものであり、禁止国際キャンペーンは、さらに新たな段階に入ったと言えよう。こうした勢いを活かしつつ、ウラン兵器廃絶の一日も早い実現に向けて、一層力を入れて取り組んで行きたい。  とりわけ日本政府に対しては、ノルウェー政府のように、国際的な先導的役割を、被害調査・被害者支援などの分野で果たすよう要請して行きたいと思う。  一層のご支援・ご協力を何卒宜しくお願いする次第である。  嘉指信雄、NO DU(劣化ウラン兵器禁止)ヒロシマ・プロジェクト代表: *『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦—』(2008年4月発行/「平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞」受賞)や「キャンペーン・ポストカード:BAN DU…

ICBUW/日本政府への申し入れ/賛同のお願い

皆さま すでにお知らせしておりますように、昨年12月の国連総会での「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」採択を受けて、現在、国連事務総長が国連加盟国及び関連国際機関に対して、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用がもたらす影響」に関する見解を5月末までに提出するよう求めています。 ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)では、この決議をひとつのステップとして、ウラン兵器の全面的禁止に向けた国際的な動きを促進するための取組みを進めています。4月2日には、ジュネーヴの国連本部内で27カ国の国連代表部の参加を得て、「ワークショップ-ウラン兵器禁止条約に向けて」を開催しました。またベルギー、ドイツ、フィンランド、コスタリカ、ニュージーランドなど、世界各国でも、ICBUWのメンバーがそれぞれの国の政府に対する働きかけを始めています。 5月末までに、できるだけ多くの国々が、ウラン兵器が環境と健康に及ぼす危険性を正しく捉えた報告書を国連へ提出するよう促すことが重要です。そして、今年の総会においては、昨年の決議をさらに推し進めるべく、「モラトリアム」(一時停止)も含む決議の採択を求め、さらに全面的禁止を求める国際的な議論につなげてゆかねばなりません。 日本でも、国際キャンペーンと連帯し、政府に対する働きかけに、皆さんとともに取組みたいと思います。まずは4月中旬に、ICBUW賛同団体(代表者)及び国会議員有志の方々とともに、ICBUWとして外務省への申し入れ行動を行います。(日程は調整中ですが、決まり次第、お知らせ致します。)また、5月(中旬~下旬)には、「外務省交渉」にも取組みたいと思います。 皆さんのご協力をよろしくお願い致します。 下記の日本政府への「申し入れ」(案)への貴団体の賛同を、ぜひともお願い致します。 ICBUW運営委員: 嘉指信雄 森瀧春子 振津かつみ [追記4 /12]先日、呼びかけを致しました、「劣化ウラン兵器に関する国連決議」を受けての日本政府の取組みについての外務省への「申し入れ」行動の日程が、4月17日に決まりました。あまり期間がありませんが、下記の「申し入れ書」へ、より多くの団体賛同を頂けますよう、重ねてお願い申し上げます。賛同のご連絡は申し入れ前日の16日の夜までにお願い致します。 4月17日は、ICBUW賛同団体(代表者)及び国会議員有志の方々とともに、ICBUWとして、外務省軍縮課の担当者への申し入れを行います。当日の行動への参加を希望される賛同団体(各団体1名ずつでお願い致します)の方々は、参加される方の御氏名を、15日の午前中までにご連絡下さいますようお願い致します。 当日は、10時半に衆議院第二議員会館の1階ロビーに集合し、全員そろって入室します。(外務省の担当者との面談の時間は11時~12時の予定ですが、10時半までに時間厳守で集合願います。) 今回の申し入れでは、下記の「申し入れ書」とあわせて、国連への報告書作成にあたって日本政府が参照すべき資料等を渡し、検討すべき課題も伝えたいと考えています。そして、引き続き5月(中旬~下旬)には、皆さんとともに「外務省交渉」にも取組みたいと思います。 皆さんのご協力をよろしくお願い致します。 * 申し入れへの団体賛同(16日夜まで)及び、17日の 申し入れ行動への参加のご連絡(15日午前まで)、お問合せは、 下記(振津)までお願い致します。 du-ban-hibaku@theia.ocn.ne.jp 「劣化ウラン兵器に関する国連決議」を受けての取組みについて―日本政府への申し入れ(案) 内閣総理大臣 福田康夫 様 外務大臣   高村 正彦 様 2007年12月5日に、国連総会で採択されました「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」の票決において、日本政府が同決議を支持されたことを私たち は心から歓迎しています。同決議に基づき、現在、国連事務総長は、国連加盟国及び関連する国際機関に対して、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用がもたら す影響」に関する見解を5月末までに提出するよう求めています。 同決議は、日本も含む、世界の多くの国々が、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす潜在的に有害な影響を考慮に入れつつ」(前文第4 項)、「環境を保護するため直接的手段を取る必要をより強く認識しているが故に、そうした努力を脅かす事柄に対しては、いかなるものであっても、必要な措 置を速やかに講じる必要があると確信し」(前文第3項)、採択されたものです。また、国連憲章と国際人道法に従い(前文第1項)、武器規制と軍縮を進める ことの決意(前文第2項)を、国際社会が劣化ウラン兵器の問題においても示したものです。 私達は、劣化ウラン兵器使用の影響について、国連加盟国の中で真剣な議論がなされ、「対人地雷」や「クラスター爆弾」に続いて、同じく「非人道的・無差別 殺傷兵器」のひとつとである劣化ウラン兵器の問題が軍縮における国際的な重要課題として取り上げられ、その全面禁止に向けて国際社会が進んでゆくことを強 く期待しています。すでに1996年、「国連差別防止及び少数者保護に関する小委員会」(1999年に「人権促進・擁護小委員会」と改称)において、人権 擁護の立場からも、ウラン兵器を核兵器、化学兵器、クラスター爆弾、生物兵器などと並んで「大量あるいは無差別な破壊をもたらす兵器」として批難する決議 「人権、とりわけ生命権の享受のための不可欠の条件としての国際的平和と安全保障」が採択され、1997年、2002年にも同様の決議が採択されていま す。 劣化ウラン兵器は核兵器ではありませんが、劣化ウランは、日本の国内法でも厳しい管理規制の対象とされている放射性物質です。厳重に管理規制されるべき劣 化ウランが兵器として使用され、酸化ウランの微粒子が飛散して一般市民や兵士の体内に取り込まれ、その生命・健康が脅かされつつある現状を私たちは重く受…

ICBUW/日本政府への申し入れ/賛同のお願い

皆さま   すでにお知らせしておりますように、昨年12月の国連総会での「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」採択を受けて、現在、国連事務総長が国連加盟国及び関連国際機関に対して、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用がもたらす影響」に関する見解を5月末までに提出するよう求めています。   ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)では、この決議をひとつのステップとして、ウラン兵器の全面的禁止に向けた国際的な動きを促進するための取組みを進めています。4月2日には、ジュネーヴの国連本部内で27カ国の国連代表部の参加を得て、「ワークショップ-ウラン兵器禁止条約に向けて」を開催しました。またベルギー、ドイツ、フィンランド、コスタリカ、ニュージーランドなど、世界各国でも、ICBUWのメンバーがそれぞれの国の政府に対する働きかけを始めています。   5月末までに、できるだけ多くの国々が、ウラン兵器が環境と健康に及ぼす危険性を正しく捉えた報告書を国連へ提出するよう促すことが重要です。そして、今年の総会においては、昨年の決議をさらに推し進めるべく、「モラトリアム」(一時停止)も含む決議の採択を求め、さらに全面的禁止を求める国際的な議論につなげてゆかねばなりません。   日本でも、国際キャンペーンと連帯し、政府に対する働きかけに、皆さんとともに取組みたいと思います。まずは4月中旬に、ICBUW賛同団体(代表者)及び国会議員有志の方々とともに、ICBUWとして外務省への申し入れ行動を行います。(日程は調整中ですが、決まり次第、お知らせ致します。)また、5月(中旬~下旬)には、「外務省交渉」にも取組みたいと思います。   皆さんのご協力をよろしくお願い致します。   下記の日本政府への「申し入れ」(案)への貴団体の賛同を、ぜひともお願い致します。   ICBUW運営委員:   嘉指信雄   森瀧春子   振津かつみ [追記4 /12]先日、呼びかけを致しました、「劣化ウラン兵器に関する国連決議」を受けての日本政府の取組みについての外務省への「申し入れ」行動の日程が、4月17日に決まりました。あまり期間がありませんが、下記の「申し入れ書」へ、より多くの団体賛同を頂けますよう、重ねてお願い申し上げます。賛同のご連絡は申し入れ前日の16日の夜までにお願い致します。   4月17日は、ICBUW賛同団体(代表者)及び国会議員有志の方々とともに、ICBUWとして、外務省軍縮課の担当者への申し入れを行います。当日の行動への参加を希望される賛同団体(各団体1名ずつでお願い致します)の方々は、参加される方の御氏名を、15日の午前中までにご連絡下さいますようお願い致します。   当日は、10時半に衆議院第二議員会館の1階ロビーに集合し、全員そろって入室します。(外務省の担当者との面談の時間は11時~12時の予定ですが、10時半までに時間厳守で集合願います。)   今回の申し入れでは、下記の「申し入れ書」とあわせて、国連への報告書作成にあたって日本政府が参照すべき資料等を渡し、検討すべき課題も伝えたいと考えています。そして、引き続き5月(中旬~下旬)には、皆さんとともに「外務省交渉」にも取組みたいと思います。   皆さんのご協力をよろしくお願い致します。   * 申し入れへの団体賛同(16日夜まで)及び、17日の 申し入れ行動への参加のご連絡(15日午前まで)、お問合せは、 下記(振津)までお願い致します。 du-ban-hibaku@theia.ocn.ne.jp   「劣化ウラン兵器に関する国連決議」を受けての取組みについて―日本政府への申し入れ(案) 内閣総理大臣 福田康夫 様…

「ウラン兵器国連決議」をステップにして——ICBUWによる4・5月の取組み—

2008年3月22日 皆様 ご存知のとおり、昨年12月、国連総会で「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」が採択されました。劣化ウラン問題関連の決議が国連総会で採択されたのは初めてです。今回の決議は、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす、潜在的に有害な影響を考慮に入れつつ」(前文第4項)、「事務総長に対し、劣化ウランを含む武器・砲弾の使用がもたらす影響に関する、加盟国および関連国際諸機関の見解を求め」(主文第1項)るとともに、今年の国連総会で、この問題を議題として取り上げる(主文第2項)ことを要請するものです。ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)では、この決議をひとつのステップとして、ウラン兵器の全面的禁止に向けた国際的な動きを促進するため、4月から5月にかけて、国際的および国内的キャンペーンの準備を進めています。 国連決議に基づき、劣化ウラン兵器使用の環境・健康影響についての見解を、5月末日までに提出するようにとの要請書が、先月、国連総長から各国政府宛に送られました。まずは、できるだけ多くの国々が、こうした要請に応え、報告書を提出するよう促すため、ウラン兵器問題の重要性をアピールし、国際的関心を喚起する必要があります。そして何よりも、少しでも多くの国々が、ウラン兵器が環境と健康に及ぼす危険性を正しく捉えた報告を提出してくれるように促し、今年の総会においては、「モラトリアム」(一時停止)を求める決議の採択を求め、さらには、全面的禁止を求める国際的な議論につなげてゆかねばなりません。 このような観点から、ICBUWでは、5月末までに、国内外で以下の取組みを計画しています。皆様のご協力、ご支援をよろしくお願い致します。また、ご意見なども、お寄せ頂ければ幸いです。   ICBUW運営委員: 嘉指信雄 森瀧春子 振津かつみ *これら取組みについての国内問合せ先担当(振津):du-ban-hibaku@theia.ocn.ne.jp 【国際キャンペーン】 1)ワークショップ-ウラン兵器禁止条約に向けて 日時:4月2日午後1時〜5時半場所:ジュネーヴ国連本部Palais des Nations*プログラム:・はじめに:レイ・ストリート(ICBUW、英国)(1)科学パネル:イアン・フェアリー(英国内部照射放射線リスク検討委員会)/グレーテル・モンロウ(ICBUW、科学チーム、米国)/振津かつみ(ICBUW科学チーム、日本)(2)軍事・退役軍人パネル:ダン・フェイヒー(カリフォルニア大学)/エマニュエル・ヤコブ(欧州軍人協会:EUROMIL)(3)法律パネル:エブリル・マクドナルド(グロニンゲン大学アッセル研究所)/マンフレート・モーア(ドイツ赤十字、ICBUW)(4)討論:司会:スージー・スナイダー(WILPF=自由と平和のための国際女性連合事務局長)/ダグ・ワイア(ICBUW、英国)・まとめ:嘉指信雄(ICBUW、日本)*ICBUWメンバー以外の専門家の報告者のプロフィール:・イアン・フェアリー:放射能環境影響についての独立コンサルタント。グリーンピースなど多くの環境NGO、欧州議会、法律家、地方行政や多くの国々の政府のアドバイザーとしても活躍。・ダン・フェイヒー:独立の劣化ウラン兵器問題研究家。米国のNGO “Veterans for Common Sense” の代表評議員のメンバー。・エマニュエル・ヤコブ:EUROMILは、政治的に独立、自由で民主的な、欧州の軍人の非営利組織である。現在、24カ国から、約50万人の軍人を代表する36団体が加盟している。すでに「ウラン兵器の禁止要求」などを含む「声明」を出している。・エイヴリル・マクドナルド:国際人権法専門家。『国際法と劣化ウラン兵器:予防原則の適応』著者。*各国の国連代表、ジュネーヴを中心に活動する国際NGO、マスコミ関係者(討論以外のみ)などが参加予定。 2)ワークショップとあわせ、ジュネーヴの各国代表、WHOなどを訪問し、ロビー活動を行う 3)いくつかの国々において、それぞれの政府への働きかけ 4)欧州議会での新たな決議案作成 5)IPPNW(核戦争防止国際医師会議)などの国際NGOと協力した各国・国連への働きかけなど。 【日本国内での取組み】 国際キャンペーンと連帯しながら、昨年に引き続き、日本でも政府に対する働きかけを強めたいと思います。日程や内容の詳細は、現時点で未定の部分もありますので、決まり次第、順次お知らせし、ご協力ご支援をお願いしたいと思います。 1) ICBUWとして外務省へ申し入れ:4月中旬予定 (日程が決まり次第、お知らせします。) 「国連決議」の要請にしたがい、ウラン兵器使用の環境/健康影響について、その(潜在的)危険性を正しく評価した報告を出すよう、また、今後の禁止に向けた国際的議論に積極的な役割を果たすよう要請。検討すべき項目、資料なども渡す。 2)「9条世界会議」での「自主企画分科会」(ICBUW主催):5月5日、10時〜12時半(幕張メッセ) 「劣化ウラン兵器の禁止:世界の流れと日本の役割-被害者と連帯して」海外ゲストに、昨年世界に先駆けてベルギー議会で可決された「ウラン兵器禁止法」の法案可決に尽力されたベルギー国会議員、ディルク・ヴァン・デア・メーレン氏を迎えます。また、被害者支援の視点から、佐藤真紀さん(日本イラク医療支援ネットワーク:JIM-Net)にも報告をお願いしています。ICBUWからは、ICBUW国際キャンペーン、「9条のグローバル化」とウラン兵器禁止、「被爆国」日本の役割などについても報告・問題提起し、議論を深めたいと思います。メーレン氏は、その後、広島(6日)、大阪(7日)でも講演会が予定されています。(詳細は別途、お知らせします。)また、外務省訪問、議員懇談会なども計画中。 3) 外務省交渉:5月中旬〜下旬予定 4月の申し入れをふまえて、5月末提出予定の国連への報告書や、今後の日本の果たすべき役割、在日米軍基地内にあるウラン兵器の問題なども含めて、交渉したいと考えています。

「ウラン兵器国連決議」をステップにして——ICBUWによる4・5月の取組み—

皆様   ご存知のとおり、昨年12月、国連総会で「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」が採択されました。劣化ウラン問題関連の決議が国連総会で採択されたのは初めてです。今回の決議は、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす、潜在的に有害な影響を考慮に入れつつ」(前文第4項)、「事務総長に対し、劣化ウランを含む武器・砲弾の使用がもたらす影響に関する、加盟国および関連国際諸機関の見解を求め」(主文第1項)るとともに、今年の国連総会で、この問題を議題として取り上げる(主文第2項)ことを要請するものです。ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)では、この決議をひとつのステップとして、ウラン兵器の全面的禁止に向けた国際的な動きを促進するため、4月から5月にかけて、国際的および国内的キャンペーンの準備を進めています。   国連決議に基づき、劣化ウラン兵器使用の環境・健康影響についての見解を、5月末日までに提出するようにとの要請書が、先月、国連総長から各国政府宛に送られました。まずは、できるだけ多くの国々が、こうした要請に応え、報告書を提出するよう促すため、ウラン兵器問題の重要性をアピールし、国際的関心を喚起する必要があります。そして何よりも、少しでも多くの国々が、ウラン兵器が環境と健康に及ぼす危険性を正しく捉えた報告を提出してくれるように促し、今年の総会においては、「モラトリアム」(一時停止)を求める決議の採択を求め、さらには、全面的禁止を求める国際的な議論につなげてゆかねばなりません。   このような観点から、ICBUWでは、5月末までに、国内外で以下の取組みを計画しています。皆様のご協力、ご支援をよろしくお願い致します。また、ご意見なども、お寄せ頂ければ幸いです。       ICBUW運営委員:   嘉指信雄   森瀧春子   振津かつみ   *これら取組みについての国内問合せ先担当(振津): du-ban-hibaku@theia.ocn.ne.jp     【国際キャンペーン】   1)ワークショップ-ウラン兵器禁止条約に向けて   日時:4月2日午後1時〜5時半 場所:ジュネーヴ国連本部Palais des Nations   *プログラム: ・はじめに:レイ・ストリート(ICBUW、英国) (1)科学パネル: イアン・フェアリー(英国内部照射放射線リスク検討委員会)/グレーテル・モンロウ(ICBUW、科学チーム、米国)/振津かつみ(ICBUW科学チーム、日本) (2)軍事・退役軍人パネル: ダン・フェイヒー(カリフォルニア大学)/エマニュエル・ヤコブ(欧州軍人協会:EUROMIL) (3)法律パネル: エブリル・マクドナルド(グロニンゲン大学アッセル研究所)/マンフレート・モーア(ドイツ赤十字、ICBUW) (4)討論:…

写真パネル展・講演のお知らせ

下記の通り写真展・講演の開催をお知らせします。 1) 写真パネル展 「戦禍のこどもたち」写真パネル展日時:2月23日(土)ー24日(日) 場所:東京都狛江市西河原公民館主催:平和憲法をひろめる狛江連絡会こまえ九条の会   2) 講演 日時 3月28日(金) 10:15~11:15場所: 国立広島平和祈念館 「ヒロシマ・原爆とイラク・劣化ウラン弾」講師:森瀧春子主催:中高生平和サミットin HIROSHIMA (盈進中学高等学校・広島女学院中学高等学校・沖縄尚学高校)   3) 講演 日時 4月1日(火) 15;00~17:00 講演:森瀧春子[イラク戦争5周年:続くウラン兵器の被害と日本の現状」場所:愛知大学主催:愛知大学新入生歓迎実行委員会

劣化ウランによる内部被曝が明らかとなった住民や元従業員の発言

2007年12月5日、ニューヨーク州都オルバニーの州庁舎で開かれた記者会見:右から、ランドール・パリッシュ教授、ジョー・リトーさん(パリッシュ教授の後ろ)、ジョン・アーナソン教授、トーマス・ドネリーさん、トニー・シアルフェロさん、デイヴィッド・カーペンター教授 被曝後20年以上経過した労働者からDU検出—除染作業後も、近隣住宅からDUのチリ—12月5日、ニューヨーク州都オルバニーで記者会見と集会 2007年12月9日 12月5日(水)には、国連総会で、「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」が圧倒的多数の賛成で採択されたが、奇しくも、同じ日、ニューヨーク州のオルバニーでは、1982年に操業をやめた劣化ウラン兵器製造工場の周辺で今も続く劣化ウラン汚染に関する調査結果が記者会見で発表された。今回の調査を行った科学者チームが調査結果の要点について説明をした後、今回の検査で陽性結果が出た元従業員など4名の被害者が、劣化ウラン被曝を知った困惑、憤りを訴えた。(なお、一人からは、劣化ウランではなく、濃縮ウランが検出。)記者会見室は、マスコミ、被害者、支援グループの人たちなど、およそ30人の人で一杯となった。今のところ、全国レベルでの報道はほとんど出てきていないようだが、今回の調査結果の深刻な意味が理解されるに従い、反響が広がっていくだろうと思われる。 また、午後6時半からは、工場があった地域の中学校で集会が開かれ、元従業員、周辺住民、支援グループの人々など、100名程が集まった。記者会見と同様、科学者グループからの説明、4名の被害者からの発言があった後、質疑応答がもたれたが、内部被曝のメカニズム、地域住民の被害調査に向けた取り組み、まだ残っていることが明らかとなった劣化ウランのほこりをどう除去したらよいのか、等々について、真剣な質問が次から次に出され、この問題への強い関心と憂慮がひしひし伝わってきた。 オルバニーは、ニューヨークの北約200キロのところに位置する、ニューヨーク州の州都だが、その近郊で、「ナショナル鉛産業会社」が、60年代後半より劣化ウランを含む30ミリ砲弾および飛行機のバランサー(平衡錘)などを製造していた。劣化ウランの微粒子が、40キロ以上離れた地点の空気フィルターから見つかったことが引き金となり、1982年2月、ニューヨーク州裁判所からの命令で操業停止となった。しかし、20年以上経っても、元従業員や周辺住民の間では、がんなど様々な健康障害が絶えず、劣化ウラン被曝が問題とされてきた。今回の検査結果は、アメリカ国内における劣化ウラン被曝の実態に光りをあてる画期的なものと言えよう。 嘉指信雄NO DU ヒロシマ・プロジェクト代表ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)運営委員 [追記: 12/15] オルバニーは、ニューヨークの北約200キロのところに位置する、ニューヨーク州の州都ですが、その隣町のコロニーで、「ナショナル鉛産業会社」の工場が1958年から操業を開始し、劣化ウランを含む30ミリ砲弾および飛行機のバランサー(平衡錘)などを製造していました。しかし、大気中へのウランの違法放出が判明し、1982年2月、ニューヨーク州裁判所から操業停止命令を受け、1984年には完全に閉鎖されました。しかし、20年以上経っても、元従業員や周辺住民の間では、がんなど様々な健康障害が絶えず、劣化ウラン被曝が問題とされてきていました。今回の尿検査の結果により、検査を受けた人の内かなりの割合の人が劣化ウランに被曝していることが明らかになるとともに、周辺の住宅のチリが除染基準を上回る劣化ウランをいまだに含んでいることが判明しました。 今回の検査は、イギリスのランドール・パリッシュ教授と地元のオルバニー大学の科学者たちの協力で実現した試験的なもので、23名が検査対象となっています。そのうち元労働者は5名で、5名全員が劣化ウラン陽性と判明し、周辺に5年以上住んでいた住民18名のうち4名も劣化ウランに被曝していることが判明しました。また今回の報告書は、工場が操業していた1958年から1982年までの間に、少なくとも5トンの劣化ウラン・エアロゾル(煙霧状微粒子)が、10平方キロメートルを越える周辺の住宅・商業地域に放出されたものと推定しています。アメリカ国内における劣化ウラン被曝の実態に光をあてる画期的なものと言えます。研究チームは、地元の市民グループと協力して、さらなる検査を計画しているようです。 今回の記者会見は、科学ジャーナル「Science of Total Environment」(2007)への、パリッシュ教授らの掲載論文「Depleted Uranium Contamination by Inhalation Exposure and its Detection after 20 Years: Implications for Human Health Assessment」に基づくものです。   ニューヨーク州都オルバニーでの集会の詳細記事はこちらをご覧下さい。 記者会見の映像