禁止キャンペーン

第1回「劣化ウラン兵器禁止を考える議員勉強会」

2月5日、衆議院第二議員会館で開催された「劣化ウラン兵器禁止 に関する議員勉強会」は、同兵器禁止に向けた超党派国会議員の議 論の場として、とても有意義な「勉強会」となりました。この「勉 強会」は、「ウラン兵器禁止を求める国際連合(ICBUW)― ジャパン」が働きかけ、民主、社民、国民新党、自民、公明、共 産、みんなの七党の10人の国会議員が連名で開催を呼びかけて開 催されたものです。新政権成立後、初めて「ウラン兵器禁止」を明 確に掲げた勉強会として開催されました。当日は30名を越える国 会議員及び議員秘書(10議員の本人出席も含め、26の議員事務 所から)が参加し、活発な質疑応答、議論がなされました。  ICBUW運営委員として嘉指、振津が、「ウラン兵器の非人道性と禁止 に向けた日本の役割/国際的な動き」を報告し、「日本イラク医療 支援ネットワーク」(JIMネット)事務局長の佐藤真紀氏が 「イラクの小児がんに苦しむ子ども達の医療支援の現状」を報告し ました。  参加された各党の議員からは、非人道的兵器であるウラン兵器の禁 止に向けて、日本がもっと積極的な役割を果たすべきだという意見 が相次いで出されました。そして新政権の下で、具体的な「結果を 出してゆける」ように、議論を早急に進めるための議員勉強会とし て、今後も続けて行きたいという意向が表明されました。  今回の勉強会の写真(撮影:豊田直巳)を下記サイトにアップしま したので、ご覧ください。 www.nodu-hiroshima.org/  今後も皆さんとともに「ウラン兵器禁止キャンペーン」を盛り上 げ、このような国会議員の動きも促し、ウラン兵器禁止と被害者支 援に向けて日本政府が積極的役割を果たすよう求めてゆきたいと思 います。 ウラン兵器禁止を求める国際連合(ICBUW)運営委員: 嘉指信雄、森瀧春子、振津かつみ

劣化ウラン兵器の禁止及び被害者支援等を求める、日本政府への要請書(案)

 下記の対政府「要請書」への賛同をお願い致します。 「要請書」の提出日はまだ確定しておりませんが、できれば本年度2月中 ということで調整中です。まだ間に合いますので、まだの方、よろ しく願いします。周囲の方々にもぜひ拡げて下さい! 「要請文」への賛同のご連絡は下記まで(できるだけメイルか ファックスで)お願いします。 「ICBUWジャパン」連絡先:〒663-8183 西宮市里中町 2-1-24 振津かつみ E-mail: du-ban-hibaku@theia.ocn.ne.jp または f-katsumi@titan.ocn.ne.jp Fax: 0798-44-2614 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 劣化ウラン兵器の禁止及び被害者支援等を求める、日本政府への要 請書(案) 2010年1月◯◯日 内閣総理大臣 鳩山 由紀夫 様 外務大臣 岡田 克也 様 劣化ウラン兵器は、地雷やクラスター爆弾と同じく、国際人道・人 権法に反する「非人道的無差別殺傷兵器」であり、国際的に禁止さ れるべき兵器です。 劣化ウラン弾が、戦車などの固い標的に当たると高熱を発して燃え 上がり、装甲を貫通し、劣化ウランの微粒子が広い範囲に散らばっ て環境を汚染します。兵士のみならず一般市民も、劣化ウランの微 粒子を吸い込むなどして体内から被曝します。そして汚染と被曝 は、戦争が終わっても長期にわたって続きます。劣化ウラン兵器は 核兵器(=核エネルギーを破壊・殺傷に用いる兵器)ではありませ んが、核兵器と同じく放射能汚染と被曝をもたらします。劣化ウラ ンは、放射性毒性と化学毒性を合わせ持ち、がんを引き起こすな ど、健康に様々な有害作用を及ぼすことが、動物実験などによりす でに科学的に証明されています。 このような劣化ウラン兵器に対し、「国連差別防止及び少数者保護 に関する小委員会」(1999年に「人権促進・擁護小委員会」 と改称)は、1996年、人権擁護の立場からも、核兵器、化学…

ニュージーランド、アイルランドもDU兵器禁止法審議へ          

 自国による劣化ウラン兵器の製造・使用などを禁止する劣化ウラン兵器禁止法は、2007年3月、世界に先駆けてベルギーで成立(今年6月発効)しています。今年3月には、コスタリカ議会でも禁止法案が提出されましたが、さらに、最近、ニュージーランドとアイルランドでも同様の禁止法案が提出されました。アイルランドでは、来年初め、本格的審議が開始される予定です。  詳しくは、ICBUWホームページをご参照ください。    ベルギーは、劣化ウラン兵器禁止へと向けた国際的取り組むを開始するため、ベルギーに続く国々が現れるのを待っているのですが、徐々にその国際的環境が整いつつあると言えます。ぜひ日本もこうした動きに加わって、劣化ウラン兵器禁止へと向けた国際プロセスを先導してほしいものです。  せひ皆さんの地元でも、国会議員の方などに劣化ウラン兵器問題への取り組みを呼びかけてください。

11・28 ウラン兵器廃絶を求める国際共同行動デーin福岡

~~憲法9条を活かし、核兵器とウラン兵器の廃絶をめざして!~~ ☆☆☆ お互いの平和への思いをわかちあいましょう ☆☆☆ ――11・28 ウラン兵器廃絶を求める国際共同行動デーin福岡 ―― 《 講演 ・ アピール ・ 歌と語り 》 ☆ 嘉指信雄さん (ウラン兵器禁止を求める国際連合(ICBUW)・ヒロシマ・オフィス代表) 講演「次は劣化ウラン兵器禁止だ!ICBUW国際キャンペーンの展望」 ☆ 西山進さん (長崎で被爆。漫画家・福岡市原爆被害者の会顧問) 証言「核兵器のない世界」に生きたい! ☆ 石村善治さん (九条の会・福岡県連絡会 代表世話人) アピール「憲法九条は世界の宝」                 ☆ 野中宏樹さん (鳥栖キリスト教会牧師)   歌と語り「原発なしに平和に暮らしたい」  日 時:11月28日(土)14:00~16:30(開場13:30)  場 所:福岡カテドラルセンター・大名町カトリック教会 一階・講堂 福岡市中央区大名2-7-7(西鉄グランドホテル前) 地図はこちら → fcsf.web.infoseek.co.jp/tizu.html 参加費:500円  大学生以下無料 主 催:「憲法9条を活かし、核兵器とウラン兵器の廃絶をめざして!」実行委員会 連絡先:青柳行信 〒812-0041福岡市博多区吉塚5-7-23 電話 080-6420-6211 Eメ-ル:y-aoyagi@r8.dion.ne.jp 賛同団体:核・ウラン兵器廃絶キャンペーン福岡 /六本松9条の会 / 日本キリスト教婦人矯風会福岡支部/…

WHOに一緒にアピールしよう:「劣化ウランは健康に有害!」

―2009ICBUW国際共同アクション― 2009年11月6日 皆様 ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)は、全世界かららWHO、UNEP、IAEAに対して、「来年の国連総会にむけ、劣化ウラン兵器の健康と環境への危険性を正しく評価した見解を出すよう」求める手紙やカードを送るキャンペーンを、この11月の「国際共同行動デー/月間」から開始しようと準備中です。近日中に、「要請レター」文のモデルをご紹介できるかと思います。日本各地での「国際共同行動デー/月間」の取組みの中でもぜひ拡げて下さい。 2008年12月に採択された「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用による影響」に関する国連決議に基づき、国連事務総長は加盟国に対し、同兵器使用がもたらす影響に関する見解を求めると同時に、WHOなど関連国際機関に対し、その見解を「適切な形で更新し」来年2010年の国連総会まで(「締め切り」は5月末頃)に、新たな見解を報告することを求めています。 とりわけ健康影響評価については、WHOの見解が国際的に大きな影響力を持っています。これまでWHOは、劣化ウランの健康への悪影響を示す「一貫した証拠がない」「人間への影響を示すデータが少ない」等々を理由に挙げ、劣化ウラン兵器使用の危険性を正しく評価せず、結果的に同兵器が継続して使用されることを容認してきました。このようなWHOの見解は、同兵器の規制・禁止に対し消極的な国々の政策のひとつの論拠ともされてきました。 ICBUWは、来年の国連総会に向け、WHOなど関連国際機関が、これまでの見解を改め、ウラン兵器の環境や健康への危険性を正しく評価した報告を提出するようプッシュするための取組みを進めています。 9月中旬には、「ICBUW運営委員/科学チーム」のメンバーとして振津が、英国のICBUW国際事務局のDavid Cullenとともに、ジュネーヴで、WHOの評議国を中心に10カ国の国連代表部を訪問しました。そして、従来のWHO報告の問題点を指摘し、来年5月の第63回WHO総会で、全てのWHO加盟国ーーとりわけ同兵器の影響を受けた国々ーーの保健省、WHO内外の専門家、関連NGO等が参加する、公開の議論を行うことが重要であると訴え、来年のWHO総会の議題に、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす影響に関する評価」を提案することを要請しました。 新たな議題提案の期限(WHOの規則によれば、今回は11月5日頃の予定)が迫っており、実際のところ、いずれかの加盟国がこのような提案を行うかどうか、非常に難しい状況ではありました。しかし、WHOのこれまでの報告の問題点をWHO評議国に知らせ、科学的な公開討論の必要性を訴えたことは、今後、WHOが見解を出す過程での議論にとっても重要な意義があるものです。私たちが訪問したWHO評議国のほとんどが、この問題の重要性を認め、ICBUWの要請に対し前向きの姿勢を示していました。 「ICBUWジャパン」としては、先月、日本政府に対して、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす影響に関する評価」を第63回WHO総会の議題として提案することを求める「要請文」(次のメイルで送ります)を提出しました。(提出に際しては、これまでに引続き、社民党の福島みずほ議員・大臣、民主党の近藤昭一議員にお世話になりました。) なお、日本政府に対しては、新政権の下で、ウラン兵器禁止に向けた積極的な政策を打ち出すよう求め、皆さんとともに対政府交渉(新政権の動きも見ながら、できれば年内に)にも取り組みたいと考えています。 今後ともどうぞよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。 ICBUW運営委員:嘉指信雄、森瀧春子、振津かつみ

2009 ウラン兵器禁止を求める国際共同行動デー

「2009 ウラン兵器禁止を求める国際共同行動デー」企画リスト(10月6日現在)   [大阪] 「ウラン兵器禁止国際共同行動デー in 大阪」(集会・シンポジウム/街頭行動/写真展)  1)集会・シンポジウム:「非人道的兵器の禁止に向けて〜クラスター爆弾禁止からウラン兵器禁止へ!」    日時:11月15日(日)14:00〜17:00    場所:エルおおさか    報告・パネリスト:目加田 説子(JCBL運営委員/中央大学総合政策学部教授)林 明仁(JCBL運営委員)豊田直巳(フォトジャーナリスト)振津かつみ(ICBUW運営委員)    共催:ウラン兵器禁止を求める国際連合[ICBUW]ジャパン/地雷廃絶日本キャンペーン[JCBL]  2)街頭行動:街頭署名・アピールなど    日時:11月15日(日)12:00〜13:30    場所:大阪梅田、JR大阪駅南側(予定)    呼びかけ:ウラン兵器禁止を求める国際連合[ICBUW]ジャパン/地雷廃絶日本キャンペーン[JCBL]  3)写真展:「イラク戦争と劣化ウラン〜今も続く被害者の苦しみ」豊田直巳    日時:11月11日(水)〜16日(月)    場所:大阪市立総合生涯学習センター/ギャラリー    主催:ウラン兵器禁止を求める国際連合[ICBUW]ジャパン [東京]   日時:2009年11月20日(金)19:00〜21:00   場所:東京学院   主催:ウラン兵器禁止・市民ネットワーク   講演:嘉指信雄(ICBUWヒロシマ・オフィス代表/神戸大学文学部教授)「劣化ウラン兵器禁止への道」     :豊田直巳(フォトジャーナリスト)「可能性が出てきた核廃絶と劣化ウラン兵器禁止」     :佐藤真紀(JIM-NET事務局長)「市民の連帯力でつなぐ医療支援」 [福岡]   日時:2009年11月28日(土)14:00〜16:30   場所:福岡市カテドラル大名町カトリック教会   主催:核・ウラン兵器廃絶キャンペーン福岡など   講演:嘉指信雄(ICBUWヒロシマ・オフィス代表)「次は劣化ウラン兵器禁止だ!—ICBUW国際キャンペーンの展望」 その他の関連企画 [1]キャンドル・メッセージ『NUCLEAR FREE NOW!』(今こそ、核なき世界を)   主催:核廃絶10月ヒロシマ行動・広島実行委員会   日時:10月17日(土)17:30-19:00…

『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦』を国会議員に

                     2009年10月16日 皆様  1)最近、愛媛の「反核医師の会」の方が、地元出身の新国会議員に『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦』を差し上げてくださることになりました。  核兵器廃絶のみならず、劣化ウラン兵器問題でも日本がリーダーシップを取ってくれるように訴えるため、皆さんの地元でも様々な形で新国会議員や県会議員の方々などに働きかけていただけませんでしょうか。    『ウラン兵器なき世界をめざして』は、昨年4月の発行ですが、発行後まもない6月6日、衆議院の決算行政監視委員会では、民主党の横光克彦議員が、劣化ウラン兵器問題に対する日本政府の姿勢について質問をし、2007年12月の国連総会で採択された「劣化ウラン兵器の使用の影響に関する決議」を受けて日本政府が国連に提出した報告書の消極的内容を問いただし、最後は、『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦』を手に持って、「総理も、この本に目を通してみてください!」と訴えてくれています。現政権には、野党時代の民主党のこうした姿勢をさらに大きく発展させ、劣化ウラン兵器問題でも国際的リーダーシップを取って欲しいものです。  2)『ウラン兵器なき世界をめざして』発行後、政治家の皆さんなどへの働きかけで活用していただくとともに、全国の公立・大学図書館に所蔵してもらうようキャンペーンを進めてきています。現在のところ、おかげさまで、公立図書館は100を越す自治体の図書館で所蔵されていますが、大学図書館は、残念ながら、55大学にとどまっています。(NACSIS調べ/詳しくは、「図書館所蔵」マップを参照ください  「図書館所蔵推進キャンペーン」へのお力添えも合わせてお願いいたします。皆さんの地元の図書館や大学図書館に所蔵希望を出していただくだけでも、大変大きな意味があるかと思います。何卒宜しくお願いいたします。      草々   嘉指信雄      ICBUWヒロシマ・オフィス     『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦』    (合同出版、2008年4月発行/2008年度「平和・協同ジャーナリスト基金」奨励賞受賞)    (定価2,500円ですが、5冊以上ご購入の場合は一冊2,000円で、さらに多くまとめての購入、あるいは委託販売の場合は一冊1,500円で対応させていただきます。)             [なお、英語版『ウラン兵器なき世界をめざして』も、近く刊行予定です。現在、最近の国際キャンペーンの展開なども加え、最後の編集作業に取り組んでいるところです。]

DUの健康影響をWHOの総会の議題に!日本政府へ要請文送付

「ICBUWジャパン」は、先月、日本政府に対して、下記の「要請文」を提出しました。(提出に際しては、これまでに引続き、社民党の福島みずほ議員・大臣、民主党の近藤昭一議員にお世話になりました。) なお、日本政府に対しては、新政権の下で、ウラン兵器禁止に向けた積極的な政策を打ち出すよう求め、皆さんとともに対政府交渉(新政権の動きも見ながら、できれば年内に)にも取り組みたいと考えています。 今後ともどうぞよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。 ICBUW運営委員:嘉指信雄、森瀧春子、振津かつみ 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 【要請文】 「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす影響に関する評価」を第63回WHO総会の議題として提案することを求めます 2009年10月13日 外務大臣 岡田克也 様 厚生労働大臣 長妻 昭 様  劣化ウラン兵器は、地雷やクラスター爆弾と同じく、国際人道・人権法に反する「非人道的無差別殺傷兵器」です。劣化ウラン弾は、戦車などの固い標的に当たると高熱を発して燃え上がり、装甲を貫通します。その際に劣化ウランは細かい粒子となって散らばり、環境を汚染します。そして、兵士のみならず周辺で暮らす一般市民も、この劣化ウランの微粒子を吸い込むなどして身体に取り込むと、体内から被曝します。  ウラン兵器は核兵器(=核エネルギーを破壊力に用いる兵器)ではありませんが、核兵器と同じく放射能汚染と被曝をもたらします。汚染と被曝は、戦争が終わっても長期にわたって続きます。  劣化ウランは、放射性毒性だけでなく、重金属としての化学毒性もあり、がんをはじめ、健康へ様々な有害作用を及ぼすことが動物実験などですでに明らかになっています。  このような劣化ウラン兵器については、「予防原則」に基づき、使用のモラトリアムや禁止を求める動きが国際的にも出始めています。(2007年3月には、世界に先駆けてベルギーで「劣化ウラン兵器禁止」法が採択され、2009年6月発効しました。同様の禁止国内法は、中米コスタリカの国会でも審議中であり、間もなく成立の見通し。さらに、欧州議会では2008年5月、ラテンアメリカ議会人権委員会では2009年9月、同兵器のモラトリアムや禁止を求める決議が採択されるなど。)  国連総会では、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす、潜在的に有害な影響を考慮」し、2007年、2008年の2回にわたり、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用による影響」に関する決議が採択されました。この決議に従って、国連事務総長は、国連加盟国と世界保健機構(WHO)などの関連国際機関に、同兵器使用がもたらす影響に関する見解を求めています。  とりわけ、世界の人々の保健のために活動することを趣旨とするWHOの見解は、この問題においても国際的に大きな影響力を持つものです。しかしながら、2007年の第62回国連決議にもとづいて、昨年、事務総長に提出されたWHOの見解は、例えば劣化ウランの発がん性には一切言及していないなど、科学的にも極めて不十分な内容に留まっています。  2008年の第63回国連決議に基づき、WHOには、来年2010年の国連総会に向けてその見解を「適切な形で更新する」ことが求められています。最新の科学的知見を十分に検討し、放射性毒性や化学毒性に対する感受性の高い小児や妊婦・胎児への影響にも十分に配慮するなど、真に「公衆の健康を守る」立場からWHOの見解が更新されることが重要です。そのためにも、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす影響」について、全てのWHO加盟国―とりわけ同兵器の影響を受けた国々―の保健省、WHO内外の専門家、関連のNGO等が参加する、公開の議論がWHO総会でなされることが、ぜひとも必要です。  日本政府が、来年の第63回WHO総会の議題に、「劣化ウランを含む武器・砲弾の使用が人体や環境に及ぼす影響に関する評価」を提案することを要請致します。同提案は、「被爆国」日本として、放射能汚染とその被害を繰り返さないことを訴えるという立場からも、積極的に行うべきです。WHOの規則に則り、来年1月に予定されている評議国会議の10週間前まで(本年10月末頃)に、WHO事務総長に議題案を提出する必要があります。早急にご検討、ご決断されますようお願い致します。 ウラン兵器禁止を求める国際連合(ICBUW)ジャパン ICBUW運営委員:嘉指信雄、振津かつみ、森瀧春子

裁判で闘い続ける韓国の写真家・李時雨(イ・シウ)氏(国家保安法違反嫌疑など)

2009年7月20日、福岡の緒方貴穂さんからのアピールです。 — [転送転載歓迎、重複ご容赦ください] 皆様 韓国の写真家、李時雨(イ・シウ)氏の裁判情報です。 日本の写真家の方々へのお願いにも言及していますので、 ご協力していただける方は、よろしくお願い致します。 李時雨氏の裁判は、現在2つ行われています。 ひとつは、2007年4月の逮捕(国家保安法違反等の嫌疑)に関するもので、 一審・二審とも李時雨氏側の無罪。現在最高裁(大法院)で係争中です。 もうひとつは、上記逮捕に関連して、 李時雨氏のフィルムが毀損されたこと対する損害賠償請求訴訟で、 原告は李時雨氏、被告は大韓民国。 去る7月8日(水)14:30より、ソウル地方法院で第7回口頭弁論が開かれ、 傍聴しましたのでご報告します。 ソウル地方法院460号法廷。 傍聴席は40席ありましたが、傍聴者は7名ほど。 裁判官1名、双方の弁護士各1名と李時雨氏。 そして、証人席に警察(被告側)が1名着席し、尋問が進められました。 (私は韓国語が分かりませんので、 裁判終了後に李氏と通訳の知人に内容を伺いました。) 警察は、元々フィルムが保管されていた李氏の作業室の保存状態の悪さを強調し、 フィルムを押収し、証拠資料にする過程での毀損を否定。 他方、李時雨氏側は、警察が証拠資料作成のためにフィルムをスキャンする過程で、 多大な毀損が生じたと主張。 李時雨氏によれば、警察は「ドラム・スキャン」という方法でフィルムから証拠資料を作成。 この方法は解像度は高いが、フィルムに化学薬品(ジェル)を付けるので扱いが難しいとのこと。 にもかかわらず、警察は同じフィルムを何度もドラム・スキャンしたそうです。 警察に没収されたフィルムは、40,000カット。 そのうち、毀損したフィルムは、9,000カット。 主としてDMZや韓・日・独の米軍基地のフィルムとのことです。 尋問は40分ほどで終わり、 次回裁判(8月上旬)で鑑定人が採用される予定。 鑑定人による毀損の鑑定がこの裁判のカギであり、 年内にも判決が出されるのではないかとのことでした。 李時雨氏の印象では、 裁判官は李氏の主張に対して否定的で、 このままでは良い判決は期待できないようです。 なお、日本のフォト・ジャーナリスト、豊田直巳氏が 李時雨氏のために裁判官宛の要請書を書いてくださったので、…

今年の8月5-6日、広島でのDU関連集会二つ

2009年7月10日 皆様  今年も、8月5-6日、広島ではDU(劣化ウラン兵器)問題関連の集会が二つ開かれます。  2007年12月、初めての国連決議が圧倒的多数で採択され、DU兵器禁止国際キャンペーンは、新たな段階に入りました。今年は、第5回ICBUW国際大会が3月5-6日、コスタリカで開催されたのに続き、5月6-7日には、イラクのバスラで第1回国際がん会議が開催されました。また、6月21日には、ベルギーのDU禁止法が発効となりましたが、コスタリカでも、ICBUW大会前日、DU禁止法案が議会に提出され、一年程で成立する見通しです。  こうした国際的な動きの高まりを受け、日本国内でも、日本政府への働きかけなど、改めて一丸となって取り組んで行きたく存じます。広島での年に一度の貴重な機会、できるだけ多くの方にお集まりいただき、秋からの取り組みに向けた具体的な意見交換・交流の場となれましたら幸いです。お知らせが遅くなってしまいましたが、何卒奮ってご参加ください。                 ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)運営委員                          嘉指信雄、振津かつみ、森瀧春子 [1]第6回「NO DU(劣化ウラン兵器禁止)全国交流会」 ・ 日時:2009年8月6日12時45分〜15時15分 ・ 会場:広島市まちづくり市民交流プラザ北棟6階マルチメディアスタジオ(〒730-0036 広島市中区袋町6番36号)    アクセス案内: http://www.hitomachi.city.hiroshima.jp/m-plaza/ ・ 参加費:資料代500円 ・ プログラム(暫定) (1) ICBUWからの活動報告   ・ICBUWコスタリカ大会(3月4-6日)   ・第1回バスラがん会議(5月6-7日)   ・ベルギーDU禁止法発効(6月21日)   ・WHOなどへのロビー活動    報告者:嘉指信雄、振津かつみ、豊田直巳(フォト・ジャーナリスト)        佐藤真紀(JIM-NET事務局長) (2) 日本各地のグループからの活動報告 (3) 今後の取り組みに向けての提案・意見交換 司会:森瀧春子                   連絡先:090−9064−4705(森瀧) [2]原水禁世界大会「ひろば」企画 ・日時:2009年8月5日9時30分〜12時30分 ・ 会場:ワークピア広島(4階/寿) ・ タイトル:ウラン兵器禁止に向けて ・…