皆様
12月5日午後、「劣化ウラン兵器使用の影響に関する決議」に関する投票が国連総会にて行われます。午後3時から午後5時(日本時間では、6日早朝、午前5時から7時の間)に予定さえているセッションで、他の決議とともに投票にかけられるとのことです。
すでにお知らせしておりますように、今回の決議案は、NAM(非同盟運動)加盟国によって提出され、11月1日、国連第一委員会(軍縮・安全保障関連)に て、賛成122票の圧倒的多数で可決されています。(日本政府も賛成票を投じ、反対したのは、米国、英国、フランス、オランダ、イスラエル、チェコの6カ 国のみで、35カ国が棄権。)
その内容は、(1)国連事務総長の名において、国連加盟国と国連関連機関に対し、DU兵器の影響に関する意見の提出を求め、来年の国連総会でその報 告を提出すること、そして、(2)来年の国連総会の正式な議題にDU兵器問題を含めることを要請するものです。また、前文では、国連憲章と国際人道法に基 づき、「DU兵器使用が人体や環境に及ぼす潜在的に有害な影響を考慮する」ことが明記されています。
第一委員会での可決後、アメリカが各国に圧力をかけているという情報も伝わってきていますが、今日、決議案を起草したキューバの外交官から聞いた話 によりますと、おそらく、第一委員会とほぼ同じ投票結果になるだろうとのことです。キューバは、昨日、NAM加盟国に対し、総会での投票にできるだけ出席 するように改めて要請したとのこと。(第一委員会での投票には、なんらかの理由で欠席せざるを得なかったNAM加盟国が十数カ国あったため。)
明日可決されれば、劣化ウラン兵器問題に関する決議が国連総会で初めて採択されることになり、長い間あいまいな形で片付けられてきた劣化ウラン問題が国連の場で正式に検討されることになりますす。
草々
嘉指信雄
ICBUW運営委員、NODU ヒロシマ・プロジェクト代表