2010年10月27日
劣化ウラン兵器問題に関する三度目の国連総会決議に向け、日本の国会議員の関心を喚起するため、「議員アンケート」キャンペーンに取り組みたいと思います。なお、この「議員アンケート」キャンペーンの第一次締め切りは、一応、11月20日としますが、それ以降も、劣化ウラン兵器禁止の目的達成まで粘り強く取り組んでいきたく思いますので、宜しくお願いいたします。日本政府に、劣化ウラン兵器禁止国際キャンペーンで先導的役割を果たしてもらえるかどうかは、この問題に自らの政治的課題として取り組んでくれる政治家の方がどれだけ出てきてくれるかにかかっています。
皆さんの地元出身の衆議員議員・参議院議員の事務所などを訪れるなどして、劣化ウラン兵器問題の緊急性・重要性を直接伝え、アンケートへの協力・回答をお願いしていただけませんでしょうか。アンケートは、皆さんで配布し、回収していただいてから下記の各地域集約・連絡先までお送りしていただいても結構ですし、直接、議員の皆さんにいずれかの集約先に郵送していただいても構いません。アンケート結果は、回答郵送分も合わせて、随時、総合集計先のICBUWヒロシマ・オフィスのホームページにアップさせていただきます。(http://icbuw-hiroshima.org/)
アンケート集約・連絡先:
関東地域:稲月隆(ウラン兵器禁止・市民ネットワーク)
住所:〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2
ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付け
電話:03-3238-9035 Email: inatsuki@amber.plala.or.jp
:佐藤真紀(JIM-NET事務局長)
住所:〒171-0033 東京都豊島区高田3-10-24
第二大島ビル303 JIM-NET東京事務所
電話/FAX: 03-6228-0746 Email: makisato@jca.apc.org
中部地域:セイブ・イラクチルドレン・名古屋
住所:〒466-0031 名古屋市昭和区御器所通3-18
STプラザ御器所4A
電話:052-852-1336 E-mail info@iraq-c.gr.jp
関西地域:振津かつみ(ICBUW-Japan連絡先)
住所:〒663-8183 西宮市里中町2-1-24
電話:0798-44-2614 Email: f-katsumi@titan.ocn.ne.jp
中国地域[全国総合集約先]:嘉指信雄/森瀧春子(ICBUWヒロシマ・オフィス)
住所:731−5135 広島市佐伯区海老園3丁目2−18
電話:090-7897-2095(嘉指) Email: nkazashi@gmail.com
:090-9064-4705(森瀧) Email: haruko-m@f3.dion.ne.jp
九州(福岡)地域:石川晶子/藤原紀代子 (核・ウラン兵器廃絶キャンペーン福岡)
住所:〒819-0024 福岡市西区十郎川団地18-201(石川)
電話:090-7382-0464(石川) Email: s19ishikawa@nifty.com
090-5723-3290(藤原) Email: mtkyfjwr@yahoo.co.jp
[なお、上記以外の地域で、アンケートとりまとめ・連絡先を引き受けていただけるグループがありましたら、いずれかの連絡先にご連絡ください。ただし、「とりまとめ・連絡先」グループが、その地域出身の国会議員全員を受け持つわけでは必ずしもなく、基本的には、地域の他のグループにも呼びかけながら、キャンペーンに取り組んでいただけたら幸いです。また、具体的には、担当議員を割り振りながら、少しずつ進めることができたらと思いますので、宜しくお願いいたします。
国会議員への働きかけに際しましては、『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦—』(合同出版、2008)やキャンペーン用写真ハガキセットなど活用していただけましたら幸いです。それぞれ、特価一冊2,000円(定価2,500円)、ワンセット400円(定価500円)でおわけいたします。(詳細は、ICBUWヒロシマ・オフィスのホームページ(http://icbuw-hiroshima.org/)をご覧ください。)]
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2010年10月
劣化ウラン兵器問題に関する国会議員アンケート
国会議員の皆様
2007年、2008年に続き、今年も、国連の第一委員会(安全保障関係)および総会において劣化ウラン兵器問題関連決議が投票にかけられます(第一委員会での投票は、10月下旬〜11月上旬、総会での投票は11月下旬〜12月上旬)。[今年の決議案では、引き続き、国連加盟国や関連国際機関に対しては、この問題に関する見解の更新・提出や被害の実態調査の促進を求めるとともに、使用国に対して使用量・使用地域などに関する情報開示を求める項目が加えられています。]
また、2007年3月、ベルギーが世界に先駆けて成立させた、劣化ウラン兵器の使用・製造・貯蔵などを禁止する国内法は2009年6月に発効し、現在、同様の禁止法がコスタリカ、アイルランド、ニュージーランドで審議されています。
このように、対人地雷やクラスター爆弾の禁止に続いて、劣化ウラン兵器も、「無差別的被害を及ぼす非人道的兵器」として禁止されるべきだ、との国際世論が高まりつつあります。日本でも、超党派の「劣化ウラン兵器禁止を考える議員勉強会」がすでに発足していますが、政局の混乱もあり、この問題に対する日本政府の姿勢・取り組みは、はなはだ不十分なものといわざるを得ません。
放射性兵器である劣化ウラン兵器の国際的禁止へと向け、日本政府や日本の政治家の皆さんにもぜひリーダーシップを発揮していただきたく思い、まずは、この問題に関するアンケートを実施させていただく次第です。アンケート結果は、下記ホームページに一覧表の形でアップさせていただき、今後のキャンペーンの中で最大限活用させていただきたく存じます。
様々な難問が山積する中、ご多忙とは存じますが、ご協力のほど、なにとぞ宜しくお願いいたします。 敬具
ICBUW(International Coalition to Ban Uranium Weapons/
ウラン兵器禁止をもとめる国際連合)
運営委員
:嘉指(かざし)信雄
:振津かつみ
:森瀧春子
ホームページ: http://icbuw-hiroshima.org/
Email: info@nodu-hiroshima.org
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劣化ウラン兵器問題に関する国会議員アンケート
質問1:劣化ウランを含む砲弾・兵器[以下、劣化ウラン兵器と略記]は——
1) 非人道性は明らかなので、製造、使用を禁止すべき。
2) 予防原則にもとづき、とりあえず使用を禁止すべき。
3) 禁止する必要はない。
4) どちらともいえない。 [参照:注-1]
質問2.日本の役割としては——
1) 他の有志国とも連携し、禁止へと向けたリーダーシップをとるべき。
2) 国際的な議論の行方を見守りつつ、検討すべき。
3) その他。 [参照:注-2]
質問3:劣化ウラン弾が使用され、ガン、白血病、先天異常などの増加が報告されているイラクや、旧ユーゴ、アフガニスタンなどの被害者と思われる人々への支援について
1) 日本政府として、積極的に医療支援を行うべき
2) 国際的な取り組みを呼びかけるべき。
3) 特に必要なし [参照:注-3]
質問4:自衛隊のイラク派遣に際し、隊員の劣化ウラン被曝の危険性などの対策に問題がなかったか?
1)大きな問題があった。
2)問題なかったと考える。
3)その他。 [参照:注-4]
質問 5:在日米軍基地における劣化ウラン兵器貯蔵について——
1) すみやかに情報開示および撤去を求めるべき。
2) 特に問題なし。
3) その他。 [参照:注-5]
質問6:その他、劣化ウラン兵器問題や非人道的兵器の軍縮・禁止問題に関するお考えを自由にお書きください。
[注-1]:核兵器や原子力発電に必要な濃縮ウランの製造過程から出る放射性廃棄物である、いわゆる劣化ウランは、きわめて重く硬いため、砲弾の貫通体などとして軍事利用されてきていますが、衝突して燃焼すると、そのかなりの部分が微粒子となって環境中に拡散します。そもそもウランは、化学的毒性の強い重金属ですが、吸引されて人体内に入り込むと、「体内ヒバク」や、放射線と化学毒性との相乗的影響を引き起こす危険性が懸念されています。
1996年、ジュネーブの「人権小委員会」は、劣化ウラン兵器を、核兵器・生物化学的兵器・クラスター爆弾などとともに、「大量あるいは無差別的な破壊をもたらす」非人道的兵器であるとみなし、その「製造と拡散を抑制する必要性」を訴える決議を採択しています。また、2001年に欧州議会は、「劣化ウラン弾使用のモラトリアム(使用停止)を求める決議」を採択し、2003年、2005年、2006年にも同様の決議を採択しています。]
[注-2]:ベルギーは、2008年度の国連決議に応え、今年、提出した同国の意見書の中において、劣化ウラン兵器禁止へと向けた国際的連携を作り出していくことを呼びかけています。]
[注-3]:今年10月5日、WHOの報道官が公表したところによれば、WHOとイラク関連当局は、現在、イラクにおける先天性障害に関する調査を実施中ですーー「イラク市民やイラクで任務についた兵士たちの間にみられる健康異常についての報道をうけ、度重なる戦争において用いられたと推定される、装甲貫通用の劣化ウラン弾を含む特殊兵器が原因となっているのではないかとの見方が出ている。」(AFP、2010年10月5日)]
[注-4]:アフガニスタンに派遣されたドイツ連邦軍兵士のために、2005年後半、ドイツ連邦コミュニケーションセンターによって作成された「マニュアル」では、劣化ウラン被曝のリスクを考慮した具体的対応策が明記されていることが明らかとなっています。]
[注-5]:嘉手納基地には、2004年当時、約40万発の劣化ウラン弾が保管されていたことが、米情報公開法に基づいて米空軍が公開した資料から明らかとなっています。]
*なお、上記の[注]での関連情報などに関ししては、下記ホームページ、あるいは、『ウラン兵器なき世界をめざして—ICBUWの挑戦—』(合同出版、2008)などをご参照ください。
ICBUWヒロシマ・オフィス http://icbuw-hiroshima.org/
ICBUW http://www.bandepleteduranium.org/ ]