2005年12月15日
皆様
嘉指信雄(NO DU ヒロシマ・プロジェクト)
11月上旬、来日したイラク帰還兵のジェラルド・マシューさんから、「アメリカ合衆国陸軍省」に対する訴状の
PDFファイル(全16頁)が送られてきました。「どうぞ回覧してください」との言葉が添えられていますので、
出来るだけ多くの方、特にマスコミ関係者、政治家の方々に知っていただきたく存じます。ただ、全16頁PDFファイルは
メーリングリストで流すには重すぎますので、送付ご希望の方はメールにて御一報ください。 (info@nodu-hiroshima.org)
訴状は、2005年9月16日に「合衆国・ニューヨーク南部地裁」に提出されたものであり、 被告は「合衆国陸軍省」(United States of America, Department of Army)、 原告はイラク戦争帰還兵及びその家族の計16名―ジェラルド・マシューさんを筆頭に、妻のジャニスさん、 娘さんのヴィクトリアちゃんの他、昨年4月、「ニューヨーク・デイリー・ニュース」紙で取り上げられたイラク戦争帰還兵と
その妻などです。
(「ニューヨーク・デイリー・ニュース」の連載記事については、詳しくは、
「アメリカの戦争と日本の有事法制に反対する署名事務局」ホームページ
www.jca.apc.org/~p-news/IRQ/041009iraqdu.htmを参照)
訴状の「事実陳述」セクションには、下記のような項目が含まれています。(以下、仮訳)
19. イラク駐留中、原告マシューは、放射性の劣化ウラン(以下、DUと表記)に被曝させられた。
20. 2004年4月、原告マシューは、検査の結果、劣化ウラン汚染にされていることが明らかとなった。
・ ・・・
44. 原告たちが被曝した地域は、各原告が被曝する以前に、DUに汚染されていると知られていたし、被告には
知られていたはずである。
・ ・・・
46. 被告は、DU被曝の、知られていた危険を、各原告に対して隠していた。
・・・・
51. 連合軍の他の国々の軍隊は、DU汚染への被曝の危険から自国の軍隊を守り、安全を確保するため、
司令官によって当該地域から移動させられた。
・ ・・・
53. 各原告がイラクに派遣される以前に、被告は、DU兵器の燃焼より生じる高濃度の酸化ウランを含有する、
容易に吸引される微粒子からなるエアゾール状チリの毒性について知っていたか、知っている所以があった。
54. ミクロン・サイズのDU粒子は、大気中に広まり、難なく20キロも運ばれ、頻繁に風の吹くイラクではさらに
遠くまで運ばれるものであることを、当該のあらゆる時点において知っていたし、知っている所以があった。
64. 当該のあらゆる時点において、被告は、アルファ放射線は、発ガン過程や変異に広く結びつけられている
遺伝子の不安定化を引き起こす強力な原因であると知られている、ということを知っていたか、知っている所以があった。
・・・・
「第一救済請求」
73. 被告は、警告や保護を与えずに、各原告をDU汚染の周知の危険に曝したことにより、各原告に対する義務に違反した。
・・・・
以下、略。
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