[以下、目次の下にリンクしています翻訳のPDFファイルは、自由にダウンロードして、公開・活用してください、とのことです] 翻訳:ECRR2010翻訳委員会発行:美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 「ECRR2010勧告の翻訳を進めております。一部作業の完了していない部分がありますが、記述内容の重要性に鑑みこの段階で公開することにしました。ECRR2003からの大きな変化はチェルノブイリ原発事故の被害が明らかになり、ECRR2003モデルの有効性が示されたこと。劣化ウランについての新しい章が追加され、ウラン兵器の使用によって生まれるナノ粒子がICRPモデルでは全く記述できない遺伝子毒性を有していることが明らかになっています。より詳しくは下の緒言をお読みください。」(山内知也、神戸大学海事科学研究科教授) 「緒 言 欧州放射線リスク委員会が2003年に発表した新しい被ばくモデルは、生命体の放射線影響に関する従来の科学的理論の妥当性について科学者や政治家の注目を集めたということで、ある意味での革命をもたらした。もちろん、これは遅すぎたことであった。というのは、系列崩壊する新しい放射性核種による慢性的な内部被ばくがもたらすリスクの評価に、急性の外部放射線による研究を使用するのは危険であるという証拠は、40年以上も前から知られていたことだったからである。そのような科学的パラダイムシフトは簡単には進まない:原子力や軍事、経済、そして政治の中枢機構が原子力エネルギーの利用と開発に躍起になって取り組んでいるからであり、また核の軍事利用は一枚岩であり巨大な慣性を有しているからである。したがってECRR2003年勧告がそのような注目を集め、吸収線量という物理学ベースの概念に基づいている、その当時から現在まで続いている放射線リスクの哲学が抱えている欠陥について、新しく力強い関心を効果的に集めることができたのは驚きであり希望を与えるものであった。新しいモデルに対する支持と支援、そして(例外なくICRPモデルと対決することになる)多くの法廷におけるその成功には、ECRR2003の公表当時に現れていたチェルノブイリ原発事故の放射性降下物による被ばくや劣化ウラン弾の影響調査から明らかになってきた、日々増加している証拠が役立ったのかも知れない。ECRRモデルの成功とは、それが核分裂生成物によるある内部被ばくによってもたらされる発ガンやその他の疾患の数に関する問いかけに対して正しく回答するということに他ならない。これは公衆の普通の構成員とともに陪審員にも裁判官にも、あらゆる人々に対して直ちに明らかになる。それはチェルノブイリ原発事故後のベラルーシにおけるガンの増加を伝える報告によって、そしてまた2004年に公表されたスウェーデン北部における発ガンに関するマーチン・トンデル(Martin Tondel)による疫学研究によって強力な支持を得た:トンデルによる研究はチェルノブイリ原発事故によるCs-137による100 kBq/m2の汚染によってガンが統計的に有意に11%増加することを明らかにしており、これはECRR2003モデルの予測とほぼ完全に一致している。 新しいECRRモデルにおいては説明可能であるが、古いICRPモデルによってそれらを説明することは全く不可能であるような、実験室において行われた幾つかの進歩もある。そのようなもののひとつは、ウランのような(そして白金や金のような非放射性の元素でも同じであるが)高い原子番号を持つ元素に、それが取り込まれてしまった臓器・組織の放射線の吸収特性を変えてしまう能力があるということであった。ウランは原子燃料サイクルの循環において中心的役割を担う元素であり、前世紀の初期から膨大な量のそれを含む物質によって生物圏は汚染され続けてきている。したがってECRRリスクモデルを改訂しそのような「ファントム照射効果*」を考慮に入れる必要がある。兵器利用を通じてウランは広く散布されてしまったため、ウラン兵器に関する章を追加する必要があった。ブリュッセルにおける1988年の設立以来、ECRRには多くの国々からの数多くの傑出した放射線科学者が結集してきている。この新しい改訂版によって、政治家や科学者が彼らの電離放射線の健康影響についての理解を変えようとする圧力は今では無視することが不可能なほど大きくなってきているのは明らかである。」 目 次 緒言 1. 欧州放射線リスク委員会ECRR 2. 本報告の基礎と扱う範囲 3. 科学的原理について 4. 放射線リスクと倫理原理 5. リスク評価のブラックボックス:国際放射線防護委員会ICRP ecrr2010_chap1_5 6. 単位と定義:ICRP線量体系の拡充 7. 低線量における健康影響の確立:リスク 8. 低線量における健康影響の確立:疫学 9. 低線量における健康影響の確立:メカニズム ecrr2010_chap6_9 10. 被ばくにともなうガンのリスク、第1部:初期の証拠 ecrr2010_chap10 11. 被ばくにともなうガンのリスク、第2部:最近の証拠 ecrr2010_chap11 12. ウラン ecrr2010_chap12 13. ガン以外のリスク…
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1ミリシーベルト適用を 国に変更申し入れ(神戸大学山内知也教授・放射線計測学)
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「旧ソ連・チェルノブイリ原発事故の影響を調べるため、スウェーデンの学者が同国北部の大規模な疫学調査をした。114万人を対象にした8年にわたる調査で、セシウム137の土壌汚染とがん発症率の間に関連がうかがえた。1平方メートル当たり100キロベクレルの汚染地帯では、がんの発症率が11%も高かった。国が5月6日に発表した福島県の汚染マップでは、1平方メートル当たり3000~1万4700キロベクレルの汚染地帯が帯状に広がり、原発から60~80キロ圏でもスウェーデン北部を上回る高濃度の汚染が確認できる。現行の避難計画が適切だとは思えない。あらためて基準や計画の見直しを求めたい」 http://bit.ly/j30fqr
ウラン兵器関連報道, ニュース
第1回世界ウラン映画祭(5月21日〜28日、リオデジャネイロ)
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ウラン採掘から原発、核兵器、劣化ウラン兵器にまで至る、一連のウラン利用サイクルにともなう放射能汚染問題をテーマとしたドキュメンタリー映画祭が、ブラジルのリオデジャネイロで、5月21〜28日開催されます。
DU関連資料, ニュース
YouTube:小出裕章さんの3.20緊急講演会記録ビデオPDF&資料:「いわゆる「許容量」と呼ばれるものも「安全量」ではなく、「がまん量」に過ぎません」
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「被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、しきい値はない。」
森滝事務局長の活動記録, 活動記録
シンポジウム非戦非核のつどい 4月16日/場所:京都・東本願寺
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●全戦没者追悼法会・シンポジウム非戦非核のつどい 日時 4月16日(土)13:30-16:45/場所 東本願寺 真宗本廟視聴覚ホール 講演・パネリスト 姜 尚中 (「戦争の世紀を超えて」)、鎌仲ひとみ、箕輪秀邦 森瀧春子(「核と人類は共存できない~核被害の原点から」)主催 真宗大谷派東本願寺