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「意見広告の会」ニュース140

** 目次 **
1 ネット署名  http://ac-net.org/honor 発進 呼びかけ人より
2 緊急アピールの今後について 呼びかけ人より
3 緊急アピール(再掲)
  「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴える」へのご賛同をお願いします。


1 ネット署名 http://ac-net.org/honor 発進 呼びかけ人より

このたびは、「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴える」緊急アピールにご賛同いただき、お礼を申し上げます。

私たち呼びかけ人は、今後このアピールの賛同者を広く全国に求め、我々の志をより大きなものとして、関係者・人々に訴えてゆきたいと考えました。
そこで、このアピールを「大学人・市民の緊急アピール」とし、改めて賛同者を募ります。
どうぞ、できるだけ多くの転送をお願い申し上げます。

以下、その方法について記します。

ネット署名 http://ac-net.org/honorが稼動しています。
今後は上記のネット署名をお使い下さい。

連絡事項

@これまでの申し込みは、すべて「有効」です。改めて申し込まれる必要はありません

 ただし当面、氏名はすべてネット上で匿名扱いにしてあります。お届けする登録番号によって書き換えが可能です。
Aアピール・賛同署名は、政府機関・各政党・報道各社に伝達・公表します。
B北海道東京事務所、北海道知事、これまでの各支援団体に感謝の気持ちを込めてお届けします。
C事情が許せば、人質となった方のご家族・ご本人に、私たちの気持ちとしてお伝えします。
D以上のABCには、皆様からのご意見の一部を匿名の形で添付致します。

                   代表世話人 醍醐 聰 

*なお、上記事項の記者会見の模様についての共同通信配信ニュース
 を、下記で見ることが出来ます。
http://www1.jca.apc.org/aml/200404/39222.html


2 緊急アピールの今後について

 すでにお知らせしたとおり、東京大学教職員によるアピールは23日で区切りをつけ、要望が強かった全国規模のネット署名が始まりました。
以下、今後の取り組みについて呼びかけます。
■ すでに賛同署名を終えられた皆様へ
――皆様のメッセージは高遠さん、今井君とそのご家族に届きました――
 お寄せ頂いたメッセージのほぼ全てを網羅して、23日に、高遠さん、今井君の支援者の方に託しました。そして、今日(25日)、新たなネット署名のページを立ち上げ、賛同署名の運動を全国規模に拡げる準備ができたことを伝えましたところ、支援者の方からそのニュースをご家族をはじめ、北海道の支援団体等のMLを通じて流したとの返信をいただきました。
 皆様からいただいた励ましのメッセージが高遠さん、今井君を勇気付ける一助となるよう願っています。
 皆様には次のことを呼びかけます。 
1. このニュースを周りの多くの方々へ転送・回送下さい。そして、http://ac-net.org/honor のことを広めて下さい。大学関係者に限りません。
2. メッセージやネット上での議論に参加したい方は、再度、ネット署名をして下さい。

■ これからネット署名に参加下さる皆様へ
1. 大学人として、それそれの専攻分野の知見を活かしたご意見(簡潔な)を歓迎します。特に、「自己責任」論でかすんでいる邦人保護の「国家責任」、ボランティア活動と政府の関係、マスコミ報道のあり方等についての知見・ご意見をお寄せ頂けると幸いです。
2. 市民の皆様、このネット署名運動は大学関係者が呼びかけたものですが、どなたでも参加頂けます。積極的なご意見をお寄せ下さい。また、イラク人質問題を考え、行動するための創意的な提案をどしどしお寄せ下さい。

■ 今後の行動予定
1. 今週火曜日(27日)に首相官邸、外務省に出向き、緊急アピールを渡すとともに、3人の方々の無事解放のために昼夜を分かたぬサポートを惜しまれなかった北海道東京事務所にも出向き、アピールの趣旨を伝える予定です。
2. 3人の方々のうち、近くお目にかかれそうな方もおられると聞いていますので、代表が北海道へ出かけることも検討中です。
3. いずれ3人そろって東京へ来られ、会見をされる予定と聞いています。ご本人の体調、ご意向次第ですが、来京される機会があるなら、その折に何らかの取り組みをしたいと考えています。
                   代表世話人 醍醐 聰


3 緊急アピール(再掲)

  「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴える」へのご賛同をお願いします。

イラクで人質となった5人の方々が無事解放され帰国されたにもかかわらず、政府やマスコミの一部では、これらの方々とその家族の方々の「自己責任」が声高に叫ばれています。さらに一部では、5人の方々の過去の経歴なるものを持ち出して、いわれのない非難・中傷さえ、なされています。そのため、一足先に帰国された3人の方々、人質の体験に加え、こうした冷淡で非人道的な非難・中傷によって精神的に追い詰められ、心身を傷つけられています。

しかし、5人の方々は戦禍のイラクの悲惨な事態に心を痛め、ジャーナリストとして、また草の根のボランティアとして、イラクの人々に人道支援の手をさしのべようとした若者です。

私たちは、このように日本が世界に誇るべき方々にいわれのない非難・中傷が浴びせられている日本の現状を憂えるとともに、ささやかではあっても、東京大学で働く教職員の良識において、日本人の人道精神をイラクの人々へ届けた5人の方々とその家族の皆様に敬意を表し、激励したいと考えました。また、5人の方々への不条理な非難・中傷を一刻も早くなくすよう、政府、マスコミ、そして国民の皆様に向けて緊急のアピールを出すことにしました。

そして、このアピールを5人とそのご家族の方々に届けるとともに、政府各機関、マスコミにも伝えたいと考えています。

大変、急なよびかけではありますが、皆様のご賛同を心よりお願いする次第です。どうかよろしくお願いいたします。

2004年4月21日

              よびかけ人
                小野塚知二(経済学研究科)
                小森陽一(総合文化研究科)
              ○ 醍醐 聰(経済学研究科)
                野村剛史(総合文化研究科)
                横山伊徳(史料編さん所)
                市野川容孝(総合文化研究科)
                      ○ 代表世話人


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緊急アピール

イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴えます

イラクで人質となった方々が解放され国民が安堵しているさなかに、政府、一部マスコミの間で、これらの方々の「自己責任」を追及する意見が声高に叫ばれています。
さらに、人質となった方々の過去の経歴なるものをあげつらって、いわれのない誹謗・中傷が行われています。5人の方々のイラク入りについては、その状況判断に問題がなかったか、議論がありうると思います。しかし、考えてみて下さい。巨大な情報収集能力を持つアメリカ政府でさえ、あのイラクで取り返しのつかない誤算を繰り返しているのではないでしょうか。今回の人質事件に関して、その背景的状況を抜きにして論点を「自己責任」にずらしてしまうのは問題のすりかえであり、矮小化であると、私たちは考えます。

そもそも、5人は戦禍のイラクの悲惨な実態を世界に伝えるために、また、戦争・貧困・環境破壊に苦しむ人々を支援するためにイラク入りしたのです。フランスのルモンド紙は、人質となった方々のことを「犠牲となっている人々に手を差しのべた」、「戦争、暴力、非寛容を拒否する思想の伝達者である」と報じました。

アメリカのパウエル国務長官も、「危険を知りながら、良い目的のためにイラクに入った市民がいることを日本人は誇りに思うべきだ。」「『危険をおかしてしまったあなたがたの過ちだ』などと言うべきではない」と語っています。

こうした海外の論調をみても、5人の方々は日本人の勇気ある人道精神を世界に知らしめた、誇るべき若者といえるのではないでしょうか。

また、人質となったある方は、「それでもイラクの人を嫌いになれない」と語っています。この言葉によって、またこの言葉に共鳴してくれるイラクの人々の力によって、むしろ何人もの日本人の(自衛隊員を含む)命が救われている可能性すらあるのです。

にもかかわらず、日本政府や一部マスコミは「5人は政府や関係機関に多大な迷惑をかけた」、「救ってやった」、「謝罪せよ」といわんばかりの態度です。こうした冷淡で非人道的な態度に私たちは唖然とし、背筋の寒ささえ覚えます。

このような観点から、私たちは日本政府、マスコミ関係者に、そして国民の皆様に次のことを訴えます。

1.人質となった5人の方々ならびにその家族の方々へのいわれのない非難・中傷を直ちに中止するよう求めます。

2.人質となった5人の方々は戦禍のイラクの悲惨な事態に心を痛め、ジャーナリストとして、また草の根のボランティアとしてイラクの人々に人道支援の手をさしのべようとした、日本が世界に誇るべき方々です。私たちはこれらの方々の勇気と情熱に敬意を表するとともに、政府・マスコミ関係者、そして多くの国民の皆様が5人の皆さんとそのご家族の方々にねぎらいと激励の言葉をかけて下さるよう呼びかけます。

                           以上
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