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札幌からのアピール


 イラクで囚われている3人の仲間の速やかな解放に向けての日本政府への声明

小泉純一郎内閣総理大臣殿
川口順子外務大臣殿
石破茂防衛庁長官殿

 私たちは、4月9日以来、イラクで囚われている3人の日本人の速やかな解放を求めるため、彼ら3人が、とりわけ同じ札幌市民でもある今井紀明君と道民である高遠菜穂子さんが、劣化ウラン弾の危険の周知や子供たちへの親身の対応を通じてイラクの民衆のために草の根の人道支援を行ってきたことを、さまざまな
ルートを用いて犯人側に伝え、彼らを速やかに釈放するよう、説得してきました。
 また、9日から、札幌市内をはじめ全道各地で、署名活動やピースウォークを行ってきました。署名は3日間で15万筆、ピースウォークの参加者ものべ1500人以上にのぼっています。
 解放への動きが出てきたのは、こうした国際的な市民の運動・ネットワークの成果だと私たちは認識しています。
 しかし、3人の解放の動きが止まり、私たちはたいへん不安な気持ちでいます。解放の動きが止まっている大きな原因として私たちは2つの点を指摘したいと思います。 一つには、ファルージャでの米軍の戦闘です。米軍によるファルージャへの無差別爆撃、とくにイラク市民にとって最も神聖な場所であるモスクへの初めての爆撃、ファルージャ市の完全な包囲、それらによる数百人以上に上る一般市民の
殺戮により、イラクの人々の怒りは頂点に達していると想像されます。それを追認している日本政府へも怒りの矛先は向けられるでしょう。
 さらに、解放への動きがあった昨日、政府・与党関係者から「自衛隊は撤退しないとの強硬姿勢がよかった」というたいへん無責任で認識の誤った発言がなされたこともまた、解放の動きを遅らせる原因になっていると私たちは認識しています。
 私たちは、今井君、高遠さん、そして郡山さんの一刻も早い解放を望んでいます。3人の解放が進むよう、米軍がファルージャでの戦闘を完全に停止し、日本政府が自衛隊の撤退表明をするよう、求めます。イラクのどの地域も非戦闘地域でないことは明らかです。「テロに屈して」ではなく、イラク特措法に基づいて即時撤退するよう、求めます。

2004年4月12日

さっぽろピースアクション有志
市民自治を創る会
戦争への道を許さない女たちの会・札幌
NO!!小型核兵器(DU)サッポロ・プロジェクト
ほっかいどうピースネット