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Responses from abroad 4
「アピール」への海外からの反応 4

-----Original Message-----
From: owner-aml@jca.apc.org [mailto:owner-aml@jca.apc.org] On Behalf Of Takashi Ikemi
Sent: Tuesday, April 20, 2004 6:44 PM
To: aml@jca.apc.org
Subject: [aml 39147] 人質バッシングに関するル・モンド記事

池見と申します。

仏新聞ル・モンドのインターネット版に、人質バッシングをめぐる東京特派員フィリップ・ポンス氏の記事がありました(4/19付)。

以下、拙訳です。

原文はURLは、
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3216,36-361630,0.html


なお、記事中に登場する小泉首相その他の日本人政治家の発言は、仏語原文からの私の翻訳です。実際の日本語での発言を照会し採録したわけではありません。ご了解ください。

ここから-----------------------

「日本の人質は、救出費用を自己負担させらる見込み」
LE MONDE | 19.04.04 | 13h31 ? MIS A JOUR LE 19.04.04 | 16h04

東京特派員

最初に人質となった日本人3人が、18日の日曜日、うなだれ、暗い表情で東京に到着した。何らの声名も発表されなかった。
「PTSD」の徴候ありということで口を閉ざしているが、その原因は誘拐事件だけによるものではないようだ。
この3人(他の2人の日本人人質は土曜日に解放され、火曜に帰国の予定)は皆、自分たちの行動が政府を困難な立場に追いやったとして家族が非難されたことに、明らかにショックを受けている。周囲の人々は、彼等の傷を悪化させないために、報道関係者から遠ざける方針を選択した。

解放直後、3人の人質のうちの2人がイラクに戻りたいという意向を表明した。高遠菜穂子は、自分の人道的活動を今後も継続したい旨、また郡山総一郎は、カメラマンとしての仕事を続ける意向を明らかにした。これら発言を聞いた日本の保守系メディアと政府の間には、無理解と激昂の怒号が湧き上がった。

「家族は謝罪せよ」

「鞭を持った厳父」の役を自任する小泉首相は、自分の意志で行動した3人について「我々が救出のために寝食忘れて働いたのに、どうしてそんなことが言えるのか?目を覚ますべきだ!」と叱責した。それに輪を掛けて、経済産業大臣の中川昭一は「どこへ行こうと勝手だが、何か起こったら、自業自得ということになるだろう」と述べた。抑制を欠いたこれら発言には、さらに制裁の要求が続く。防災担当大臣の井上喜一は、「家族は、自分たちが問題を引き起こし、自衛隊撤退の要求を行ったことについて謝罪すべきた」と述べた。しかし実際に家族たちは、なんらか社会的に騒ぎの原因となった者は反省の気持ちを表明しなければならないという日本の慣例に従い、これまでも何度か謝罪の表明を行っている。にもかかわらず、井上大臣は、帰国にかかった費用の一部を家族に負担させるよう要求している。

報道によると、解放された3人は、医療検査と帰国の費用として、一人あたり35〜40万円(3200〜3700ユーロ)を自己負担させられる見込みである。国会議員の一部はさらに、彼等の解放にかかったコスト(右派ジャーナリズム産経新聞によると20億円と見積もられる)の一部を負担させろと要求している。
一方、バグダッドのイスラム聖職者協会(スンニー派)は、同協会が5人の人質の解放に決定的な役割を果たしたにもかかわらず、日本の首相からは一言の感謝の言葉も受けていないと不満を表明している。

人道的価値観に駆られて行動した一人の若い日本人女性の純粋さと無謀さは、必ずしも良好とはいえないこの国のイメージ(死刑の存置、※精神病者の人権の政治的 制限など)を高めこそすれ、低めるものではない。彼女の存在を誇りに思うべきであるのに、日本の政治指導者や保守系メディアは、解放された人質を「無責任」とこきおろすことに喜びを感じている。人質を勇気づける一言を吐いたのは、他ならぬアメリカのコリン・パウエル国務長官であった。彼はテレビのインタビューでこう言明している。

「危険を冒す人がいなければ、進歩というもの決してありません」。

Philippe Pons

訳責 池見 隆
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※の部分については「難民保護を制約する政策」との訳を美帆シボさんより頂いています。
(原文)

Au Japon, les otages devront payer leur liberation
LE MONDE | 19.04.04 | 13h31  ?  MIS A JOUR LE 19.04.04 | 16h04

Tokyo de notre correspondant

C'est la tete basse et le visage sombre que les trois premiers otages japonais sont arrives dimanche 18 avril a Tokyo. Ils n'ont fait aucune declaration. Une discretion revelatrice d'un "stress posttraumatisme" qui n'est peut-etre pas du a leur seul enlevement. Tous trois - les deux autres kidnappes nippons liberes samedi sont attendus mardi au Japon - ont apparemment ete choques par les critiques recues par leurs familles au motif que leurs enfants auraient mis le gouvernement en difficulte. Et leur entourage a prefere les tenir a l'ecart de la presse pour ne pas envenimer les choses.

Juste apres leur liberation, deux des otages ont annonce leur intention de retourner en Irak. Nahoko Takato a declare vouloir poursuivre son activite humanitaire, tandis que Soichiro Koriyama a indique son intention de prolonger son travail de photographe. Leurs declarations ont provoque un tolle d'incomprehension et d'exasperation au sein de la presse conservatrice et du gouvernement.

"LES FAMILLES DOIVENT S'EXCUSER"

S'erigeant en "Pere fouettard", le premier ministre Junichiro Koizumi a tance les benevoles : "Comment osent-ils dire des choses pareilles apres que l'on a travaille sans dormir ni manger pour les faire liberer ? Ils doivent se reveiller !" "Qu'ils aillent ou ils veulent, mais, s'il arrive quelque chose, ce sera leur faute", a rencheri le ministre de l'industrie et du commerce international, Shoichi Nakagawa.

Ce manque de retenue s'accompagne de demandes de sanctions. "Les familles doivent s'excuser pour les problemes qu'elles ont causes et pour avoir demande le retrait de nos troupes", a declare le ministre charge de la prevention des desastres, Kiichi Inoue. Elles l'ont pourtant deja fait a plusieurs reprises, comme le veut l'usage au Japon, ou celui qui a trouble l'ordre social doit exprimer ses regrets. Mais le meme ministre a demande qu'elles assument partiellement les frais de rapatriement.

Selon la presse, les otages liberes devront debourser chacun de 350 000 a 400 000 yens (3 200 a 3 700 euros) pour les examens medicaux qu'ils ont subis et leur rapatriement. Des parlementaires reclament meme qu'ils participent au cout de leur liberation (evalue a 2 milliards de yens par le journal de droite Sankei Shimbun). A Bagdad, en revanche, le comite des oulemas musulmans (sunnite) deplore que le premier ministre japonais n'ait pas eu un mot de remerciement pour son role determinant dans la liberation des cinq otages.

Alors qu'ils devraient etre fiers d'une jeunesse animee de valeurs humanitaires, dont la candeur et la temerite ne peuvent que rehausser l'image pas toujours flatteuse de leur pays (maintien de la peine de mort, politique restrictive du droit d'asile), les dirigeants politiques et la presse conservatrice du Japon ereintent a plaisir l'"irresponsabilite" des otages liberes. Et c'est du secretaire d'Etat americain Colin Powell qu'ils ont recu un mot d'encouragement : "Si personne ne veut prendre de risque, on ne progressera jamais", a-t-il declare a la television.

Philippe Pons



■1.フィンランド出身の参議院議員ツルネンさんがメルマガで3人を擁護してくれています。(下記、詳細)
----- Original Message -----

ツルネンメルマガNo:122

   「イラク日本人拉致事件の意味」

 5人の無事解放は本当にうれしいニュースである。しかし、この解放は政府の働きかけだけによるものであったとは思わない。むしろ政府の頑なな態度にも関わらず、日本とイラク国民の友情がまだ生き残っていると安堵したほどだ。イラクの聖職者たちが、日本国民の本音を信じたことによるのかもしれない。

 土曜日夜のテレビのニュースで、解放後の渡辺、安田さんのインタビューを聞いて、エールを送りたいと感じた。二人は当地の状況を日本に伝えるためにイラクに行ったようである。アメリカの攻撃でどれほど多くのイラク人が殺されているのか、その実態を伝えたかったに違いない。
 政府は「民間人がイラクにいくことは望ましくない。どうしても行きたいのなら自己責任で行くがよい。政府はこれ以上面倒を見ることはできない。」というような発言をしている。たしかに今すぐ行きたい、残りたいと言うことは論外だと思うし、彼らの行動に非難の声もある。
 しかし、人道精神つまりボランティアや庶民の実態を伝えるため、紛争地へ飛び込もうとする志は、だれもまねできない。そういう日本の若者たちの、人道主義の精神は大切に育てるべきではないだろうか。

 今回の一連の事件は、犯人グループの声明にあるように、自衛隊がイラクに派兵されたから起こったと考えることもできる。もし自衛隊が行かなかったなら、日本の民間人拉致は起こらなかったかもしれない。自衛隊の撤退を望んでいるのは、拉致に関わった犯人と呼ばれるイラク人だけでなく、普通のイラク人も望んでいるはずである。イラク人の友人として、民間人が再びイラクでの活動を開始できる日が早く来るよう願っている。

 日本政府は、イラクにおける戦闘の本格化などの状況を踏まえ、撤退も含め自衛隊派遣の是非を徹底的に議論すべきである。その場合、自衛隊のイラク派遣の是非と、人質の解放とは切り離して考えるべきであろう。
 この事件によって、邦人保護をはじめ、政府のテロ対策が全く不十分であることが明らかになった。この事件を反省ととらえて、多くの人に政府の姿勢や行動を考え直してほしい。私は参議院のイラク事態特別委員会のメンバーでもある。近い内にこの考えを質問の形で外務大臣と防衛庁長官に問いかけたいと思っている。
             ツルネン マルテイ
ツルネン氏のホームページ
http://www.tsurunen.net/

-----Original Message-----
From: miho cs [mailto:miho3578@wanadoo.fr]
Sent: Thursday, April 22, 2004 4:23 AM
To: noduproject@yahoogroups.jp
Subject: [noduproject][01536] 韓国紙いっせいに日本人人質3名に対する日本の対応への批判記事

美帆シボより
すでにご存知かもしれませんが、友人から韓国紙の記事をいただきました。

2004 年 04 月 21 日(Wed)

時事&社会問題

韓国紙がいっせいに日本人人質への“村八分”を批判する報道をしている!

日本人人質3名に対する日本の対応への批判記事が、韓国の新聞で一斉に発信されている。
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http://www.freeml.com/message/truce@freeml.com/0016422
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《東亜日報(4月20日)》

罪人のようにーーー釈放日本人たち、肩を落として帰国。

「手錠をしていないだけで、彼らの様子は極秘裏に海外から移送された犯罪人と変わりがなかった。イラクで武装勢力の手によって拘束され、一週間後に釈放された日本人のことである。日本時間で18日夜、日本に帰国した様子をCNNで見ると、何かおかしいと感じたのは私だけではないはずだ。バグダッドのホテルで帰国の様子を私と一緒に見ていたイラク人は”彼らは英雄のように歓迎されることはあっても、あのように犯罪人のようにコソコソ帰るなんておかしいじゃないか”と興奮気味に私に訴えた。

殺害される危険と直面しながら無事に帰還できた喜びすら正直に表現できない国なんて民主主義ではないと言うのだ。イラク人は日本のことを好意的に感じているのだが、今回の日本人人質に対する日本政府やマスコミの扱いに対してはイラク人は非常に憤慨している。テレビで見ると、帰国した日本人人質たちは一様に沈痛な表情をしている。彼らの両親や家族なども再会の喜びを表現できずに、ただひたすら、”ご迷惑をおかけして申し訳ありません”と謝り通しだったという。

その後さらに釈放された二人の日本人の場合にも同じことが言える。そのうちの一人、ミスターヤスダは私と同じフリーランスのジャーナリストである。昨年三月にバグダッドで一緒に写真を撮って欲しいと言われて記念撮影したことを思い出す。まだ若く、達者な英語で私に語りかけてきた。私はベトナム戦争でも多くの日本人記者と出会っている。イラクではゆっくりと話をする機会はなかったが、彼らの理想主義には脱帽する。その彼がまるで犯罪人のように頭を下げて日本に帰って行く。何かおかしくはないか。

ミスター・ヤスダはヨルダンでの記者会見場でも”すみませんでした”と謝罪していたという。何に対して謝罪していたのだろうか?彼らは世論からバッシングを受けて、ただひたすら謝罪を繰り返していた。おかしな話である。

日本社会はイラクで武装勢力に拉致されて釈放された彼らに対してどうしてあのような仕打ちをすることができるのだろうか。

その一つの理由は政府が旅行禁止区域として勧告したにもかかわらず、旅行を強行して今回のような事件に会ったことに対する非難である。それだけではないだろう。彼らは全員といってよいが、イラク戦争に反対しており、日本の自衛隊のイラク派遣に反対する立場をとっていた人たちだ。政府の立場を支持したり、自衛隊派遣に賛成する立場の人は一人もいなかった。

もし彼らの一人でも自衛隊派遣に賛成であったり、日本政府のイラク戦争賛成の立場に同調する人が拉致されていたら、日本政府はどう反応しただろうか。帰国するときも今回のように”自己責任”でとは言わないだろう。 拉致事件直後、日本社会の一角では、”拉致された彼らは自衛隊撤退を促すための世論作りのための自作自演劇ではないか”と怪しむ声もあったという。そして彼らは釈放されるなり、”イラクに残って仕事を続けたい””こんな経験をしたけど、イラク人を嫌いにはなれない”と涙ながらに訴えていた。

彼らは当たり前のことを言ったにすぎない。

再発防止のために”危険地域旅行禁止法”を作るとか、人質にとられた人間から帰国のための航空運賃代を徴収するという発想も日本でしか考えられないだろう。韓国を始め、フランス、中国、ロシアなど多くの国の人々が拉致されているが、日本のように人質に取られた本人が謝罪する国は日本だけしかないだろう。生還の喜びすら人質から奪ってしまった日本社会はやはり侵略戦争を国を挙げて支持した昔ながらの集団主義から脱却していない不気味さを感じた。

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《ハンギョレ新聞特派員レポート(4月20日号)》

人質事件の教訓を忘却する日本。

「イラク抵抗勢力によって拉致された日本人5名が全員無事に釈放された。一度に(意味不明) をする日本でも再発防止のための教訓を学ぼうという動きが盛んだ。

韓国でも徹底的なケーススタデイが必要な事柄である。

自衛隊撤退要求を拒否した日本政府は国民から相当な点数を稼いだ。そこへ人質の無事釈放が重なって少なからずの影響があった。自衛隊派遣に反対する野党や一部マスコミですら、テロに克服してはダメだと訴えるなど、日本ではこうした対応が正しかったという見かたが大勢をしめているようだ。

イラク抵抗勢力の外国人拉致や殺傷は米軍との衝突激化が招いた副産物である。米軍のファルージャ地域における正規軍でもなく抵抗勢力あるいは一般住民への無慈悲な殺傷事態とかけ離れて考えることはできない。前者がテロだとすると、後者は虐殺である。

テロと虐殺。戦争は一卵性双生児かもしれない。強力な軍事力をかかえた国家や集団は簡単に戦争を選択する。抵抗勢力はゲリラ戦争に訴えるか、あるいはそうした実力がなければ、テロに依存せざるをない。国際紛争を観察するときに必ず直面する事態でもある。

米国が国際社会の反対にもかかわらず、イラク侵攻と占領を強行し、多くの民間人を虐殺、犠牲にするという現実に対しては黙して語らず、テロに対しては激しく非難するというのは逆説的である。

この米軍の占領を間接的、直接的に支援する自衛隊をイラクに派遣して”大きな暴力”を行使している日本政府が抵抗勢力の”小さな暴力”に対して断固として対応をするべきだというのはどう受け取るべきか。

危険地域に行くときにはそれなりに慎重でなければならず、自ら責任を負うべきだ。しかし災難に直面した人々を救うという行動は純粋な人道的支援にほかならない。アルバイトをしながらお金を稼ぎ、その金で戦争孤児を助けようとした高遠ナオコに対してバグダッドの子供たちは今でも、”早く戻ってきてくれ”と手を振っている。

一方で、人道支援だと強弁しえ、イラク人たちが望んでもいない軍服を着ている自衛隊を送り出し、そこへひっかかる人たちの手足をもぎ取ろうとすることは本末転倒ではなかろうか。

イラク侵攻の原罪を背負っている米国のコリンパウエル国務長官は日本のマスコミとのインタビューで、「(高遠ナオコ氏らと同じような)人々がいるおかげで、世の中が少しずつ改善されてくるのだ。」と日本政府の立場とは逆に彼女らの行動に声援を送っており、フランスのルモンド紙は”軽率だという批判があるかもしれないが、外国まで出かけて行き、人々を救おうとする行動する世代が日本にも存在したということを世界に示したことだけでも高く評価できる”と賞賛している。しかし日本はこうした立派な行動をとった高野氏ら日本人人質たちに対してあたかも何か罪を犯した罪人に対するような扱い方をして彼らの帰国を迎えた。」

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《朝鮮日報(4月20日号)》

釈放された日本人人質たちを”村八分”にする日本社会

「”自業自得だ、自己責任を負え”。イラクで拉致されたのちに釈放されて18日、帰国した日本人三名の人質とその家族たちは”村八分”にあっている。

日本政府が人質家族たちへ救出費用でかかった航空運賃や健康診断費用を請求すると伝えられてからの日本国民の一部やマスコミに見られる反応である。国内マスコミも彼らに対して非難する論調が多い。

拉致被害の当事者が逆に非難の標的になってしまったのは人質たちとその家族、そして反抗グループの三者が自衛隊撤退に関して同じ意見をもち、日本政府を悩ましているからだ。

人質たちは釈放されたあとでも、”イラクへ残り、奉仕活動をしたい”と発言 したことも、日本政府が感じている不愉快さに火に油を注ぐ結果となったようだ。

読売、産経といった主に右派の傾向を持った新聞などは”自己責任論”を主張しており、一部週刊誌などはこの家族たちの過去や前歴など私生活を暴いては人身攻撃を繰り返している。

人質のなかで一番若い今井紀明君の父親は自衛隊派遣を辛らつに反対する教員団体である日教組所属の教師。これに対して自分の子供の救出よりも自衛隊撤退が目的なのではないかといった反発を露骨に示すグループもあった。

さらに人質たちが自衛隊を撤退させるために犯行グループと手を結び、自作劇を演出したのではないかという疑いがあるから、真相を徹底的に調査するべきだといった主張まで出ている。

右派メデイアである産経新聞のある記者は”人質とその家族の言動をもっと知りたいという読者の反応が圧倒的だった。北朝鮮による拉致事件と違って、今回の人質家族たちは怒りを犯行グループにむけないで、政府のほうにむけたことが読者の反発を誘った決定的な要因ではないか”と分析する。

左派志向のある”週刊金曜日”など一部の媒体は”拉致自作劇説””自己責任論”などは日本政府が意図的に流している悪意あるデマゴギーであると反発しているが、この論争が一段落するまでには時間がかかるだろう」