(・・・の共同声明に続き、ヒロシマからも緊急アピールを出しています) ヒロシマからの緊急アピール 2004年4月10日(金) 今井紀明さんたちを救おう! 日本政府は自衛隊をすぐに撤退させよ! ご存じのように、イラクで、3人の日本人が武装抵抗グループによって拘束されました。劣化ウラン弾問題に共に取り組んできた私たちの友人である今井紀明さん(18才)、戦争で親を失い路上で生活しているイラクの「ストリート・チルドレン」の支援に取り組んできていた高遠菜穂子さん(34才)、そして、ジャーナリストの郡山総一郎さん(32才)です。 3人を拘束したグループ「ムジャヒディーン」は、「3日以内に自衛隊を撤退させなければ、3人を殺害する、焼き殺す」との声明を出していますが、昨日、日本政府は「撤退をさせるつもりはない」と断言しました。 言うまでもなく、民間人を人質に取る行為は許されるものでは断じてありません。しかし、人の命を見殺しにまでして行われる「人道復興支援」とは一体何でしょうか? 今回、日本人がターゲットになったことは、イラクへの自衛隊派遣が、米国への追従にすぎない行動として敵視の対象になっていることを意味しています。先月、広島にやってきたイラクの若い医師たちも、「イラクの状況を悪化させているのは、外国軍による占領です」と訴えていました。 今井さんは、放射能兵器である劣化ウラン弾の被害に苦しむイラクの子どもたちの実情を自分の眼で確かめるため、そして日本に帰ってきてから、劣化ウラン弾問題を訴える絵本を作るため、イラクに入りました。それは、一人でも多くの人に被害の現実を知ってもらいたいとの止むにやまれぬ思いからでした。 4月3日付の『ニューヨーク・デイリー・ニューズ』紙は、イラク戦争後にサマワに派遣され、体調不良で帰国した米兵の9人中4人の尿から劣化ウランが検出されたことを報じました。一面トップのスクープ記事です。このニュースを知って、上院議員ヒラリー・クリントンは即座に、深刻な事態として受け止め、イラクから帰還する米兵全員に健康診断を行うことを求めています。 湾岸戦争に続き、今回のイラク戦争でも大量に使われた劣化ウラン弾は、イラクの人々だけでなく、アメリカの兵士にも被害を及ぼしているのです。言うまでもなく、イラクに派遣されている自衛隊員も劣化ウラン被害の危険にさらされています。この意味でも、自衛隊を派遣している日本政府の責任は重大です。 わたしたちは日本政府に対し、自衛隊を即時撤退させるよう強く訴えます!! 3人の日本人の命を救うため、 自衛隊員自身を劣化ウランの危険から守るため、 そして、イラクの人々が本当に必要としている医療、教育などの分野での真の人道支援に取り組み直すためです。 テロも戦争も核兵器も劣化ウラン弾もいらない! 「NODU(劣化ウラン弾禁止)ヒロシマ・プロジェクト」 |