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データ示さず「微量放射性物質」 米軍説明に大学不満
(琉球新報 9月3日)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_09/040903a.html
NODUヒロシマ・プロジェクトMLより

米軍ヘリ墜落事件の詳細は
沖縄国立大学のホームページ
http://www.okiu.ac.jp/

 米海兵隊のヘリコプターCH53シースタリオンが沖縄国際大学に墜落した事件で、米軍、沖縄県、沖縄国際大学などによる墜落現場の環境調査に関する協議会が2日、沖縄国際大学で行なわれ、在沖海兵隊環境保全課は「(ヘリの器具の中に)ベータ波を出す、微量の低濃度の放射性物質があった」と初めて放射性物質などについて言及したものの、具体的データは示さなかったとのことです。
伊達純

データ示さず「微量放射性物質」 米軍説明に大学不満(琉球新報 9月3日)

http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_09/040903a.html

琉球新報ニュース
更新 2004年9月3日 金 10:45

データ示さず「微量放射性物質」 米軍説明に大学不満

米軍、沖国大、宜野湾市など5者が出席して、米軍ヘリ墜落現場の環境調査について話し合った=2日午後、沖国大

 米軍ヘリ沖国大墜落事故で、米軍、沖国大、県などによる墜落現場の環境調査に関する協議会が2日午後、沖国大で開かれた。協議の中で、在沖海兵隊環境保全課は「(ヘリの器具の中に)ベータ波を出す、微量の低濃度の放射性物質があった」と話し、初めて放射性物質などについて言及したものの、具体的データは示さなかった。大学側は「データを示さないままの説明は納得できない。米軍側の情報がすべて開示されなければ安全性を判断できない」と情報公開の不足を批判した。宜野湾市も「ローターが落ちた場所で環境調査を実施するべきだ」と訴えた。

 協議会では、米軍、沖国大、県、那覇防衛施設局、宜野湾市の五者による合同の環境調査を実施することを決めた。3日から各機関の代表が具体的な作業内容について話し合う。

 同環境保全課のジョセフ・ボーゲル課長によると、放射性物質は、ヘリにつく氷の厚さを計る機具で「一般の旅客機にも使われている」という。放射性物質の種類は特定しなかった。「劣化ウランは使用していない」と話し、大学が懸念していたヘリのバランスを取るための器具は放射性物質でなく、武器も搭載していないことを説明した。一方で「専門家でない」として、それ以外の放射性物質については明言を避けた。

 放射性物質による汚染については「過去の航空機事故から、少量の放射性物質が燃焼した場合、ほとんど自然界に散ってしまい、自然界に存在するものと変わりない」と述べるにとどまった。

 同課長は「予想される汚染はジェット燃料と潤滑油だ」と説明。また、米軍が持ち帰った土壌について、同課長は「現在、土の中から破片などを除去する作業をしている」

と話した。作業が終了し次第、民間の調査所で土壌調査を実施すると同時に、大学側にも土壌を提供する考えを示した。

 米軍側の対応について、伊波洋一宜野湾市長は「本当に放射性物質があるなら、それがどの程度でどういう影響を与えるか米軍は明確にするべきだ」と指摘した。

http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_08/040828d.html

更新 2004年8月28日 土 10:36

ヘリ墜落事故の証言保存し共有 沖国大教員らがHP開設


 米軍ヘリ沖国大墜落事故の証言を保存し、共有しようと、沖国大の総合文化学部と教職員の有志が、ホームページを開設した。「日本一危険な大学を日本一安全な大学にしよう」と決意した教職員。事故直後に意思統一を図り、誰でも自由に意見交換できるように準備してきた。運営する有志団は、県民らに体験談や意見などを求めている。

 海外のマスコミ関係者も読めるよう英語でも表記する。集められた証言や意見も、教員により英語、日本語に翻訳される。そのほかに「普天間飛行場の早期返還を実現するために、力を合わせて抗議する」などとする「総合文化学部の決意」を掲載。学生が調査した普天間飛行場が関係する情報も掲載する予定。

 英語版を制作するダグラス・ドライスタット助教授=米国ペンシルベニア州出身=は来沖して25年。「米国では、住宅密集地に軍飛行場があることは考えられない。頭で分かっていても行動することはなかった」と語り、今は「もう行動するしかない」の心境だ。

 総合文化学部の石原昌家教授も「普天間飛行場の危険度が明らかになった今、返還がない限り、この大学は存在できないという認識がある。平和な大学にする決意で、基地がなくなるまで行動する」と話した。「学内、県内でも温度差がある。事故に関する認識を共有することで、温度差をなくしたい。そして事故を風化させないためにも記録保存したい」と加えた。

 総合文化学部のホームページは、沖国大のホームページから接続できる。アドレスは、http://www.okiu.ac.jp/