テウラーダ岬でのDU試射を止めろ!
――イタリア・サルディニア
(RISEUP.NET: 2004年7月29日)
彼らは再び出発した
砲の音を耳にした漁師たち
小舟に乗って
進み続ける
彼らの心に宿った
勇気をふりしぼって
必ずや砲を止めるだろう
そしてその轟きを
求めているのは魚とパン
爆弾ではない
いつの日か
必ずや勝利が訪れる
海は彼らのもの
そして道理も彼らのもの
フェルナンダ・サウ-タナス―
「海から自由がやってくる、
収用された海からは爆弾がやってくる」
カポ・テウラーダはサルディニア島の南西部にある岬である。1950年代に収用され、陸海空軍の実弾を使う常置軍事演習場として利用されてきた。7200ヘクタールの陸地面積と750平方キロメートルにわたる航海禁止の海域を包含した、ヨーロッパで二番目に大きな射爆場である。また、米国とNATO軍、ならびに同盟国軍が地対海、地対地、空対海対地の発射練習で集中的な実戦演習を行う、ヨーロッパでは最初の軍事演習場である。
過去50年間、集中的に利用されてきたが、これまで一度も徹底した浄化作業や武器弾薬の回収作業が行われていない。イタリア国軍は、各演習期間の終了後に義務付けられている土地の再生処理を行う時間がなかったと述べている。不発弾や余剰弾が過剰に集積しているとして、演習場内の海域と陸部のかなりの面積で、兵士たちの立ち入りも恒久的に禁止されている。
2000年以降は、プエルトリコのヴィーク基地を周辺住民の基地反対運動によって追われた米軍第6艦隊と第2大西洋艦隊が、この地域の軍事演習に加わるようになった。
この間に、テラウーダ基地は復旧され、改めて委託され、より強力な基地となり、今ではヨーロッパ最大のハイテク演習センターとなっている。軍事演習料を支払えば、どの軍隊でも顧客となって利用でき、サルディニアを自由に砲撃できる。
カポ・テウラーダの軍事演習場設立のため土地が収用されたテウラーダとサンタナ・アレッシの二つの村の漁師たちは、漁業の継続を求め、移住を拒否し、国家による施しを拒絶して、何年にもわたって闘ってきた。
漁師たちは1990年代の終わりに訴訟で勝訴し、同地域での軍事演習のため漁業に従事できなかった労働損失日数に対する損害賠償請求が認められた。多大な困難を経て勝ち取ったこの法的判断はしかし、すぐに紙の上のものとなった。賠償金は、時折支払われる通常の施し金に形が変わってしまったからである。一方、イタリア国軍は軍事演習の海域を広げ、進入禁止海域を拡大した。その結果、伝統的な漁業活動は不可能となった。
漁師の戦いは2002年秋に再開し、2003年11月以降は止むことがない。港と基地の入口に常時ピケを張り、そして、軍事交通を妨げ、戦争行為を阻止する活動を行ってきた。漁師たちは、断固として毎日、風さえ許せば、漁業禁止海域に進入し、爆弾という脅威に勇気をもって対抗してきた。演習場のど真ん中に船をつけて、弾薬で溢れた漁業禁止の海域に魚網を投じたりしている。
彼らが求めているものはごく素朴なことである。誇りある仕事をする権利、盗まれた海を取り戻す権利、安全の権利、きれいな海と環境への権利である。
英訳:パトリアシア・コッコーニ(オーガナイザー)
Pandora DU Research Project, Italy
この運動に関するより詳細な情報は―
Patricia: rebelflower@libero.it