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NO DU ヒロシマ・プロジェクト メーリングリストより転載


(BCC配信失礼)転送・転載歓迎

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イラク戦争劣化ウラン情報 No.13 2004年2月8日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局 吉田正弘
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 ウラニウム医療研究センターのドラコビッチ博士より驚くべき情報が届きました。
昨年の9月から10月に行われたUMRCのイラク現地調査を行ったスタッフのうち
の二人が劣化ウランで汚染されていた事が分かったというのです。その一人はテッド
・ウェイマンだと思われます。

 彼らは13日間にわたり、イラクのバスラからバグダッドまで米英軍の侵攻ルート
沿いの各地の戦場の調査を行い、バグダッドでは衝撃と畏怖作戦(空爆)の爆撃地点
のウラン汚染調査を行いました。確かに破壊されたイラク軍の戦車などの調査では
バックグラウンドの数千倍という非常に高い放射線が観測されました。しかし、わず
か2週間の調査活動で尿から劣化ウランと分かるほどの濃度のウランが検出されると
は驚くほかありません。汚染は調査期間中に空気中に浮遊した劣化ウランの微粒子を
吸い込んだためと考えられます。調査は放射線が高いとは言え、特殊な場所ではなく
一般市民が立ち入り可能な場所で行われています。また、これらはいずれも都市の近
くであり、一時的な滞在者である彼ら以上に長期にわたってそこで生活する市民の被
曝の危険が懸念されます。UMRCがイラク市民、NGOスタッフ、連合軍兵士、外
国人請負業者に警告を発しているのはそのためです。

 日本の国会では石破防衛長官が、「米軍は劣化ウランを使ったとは言っていない」
ということに加えて、「ウランは食べたり飲んだり摂取しなければ被曝せず、健康に
影響はない」という全くでたらめな答弁を繰り返しています。もちろんUMRCの調
査チームはウランを食べたり飲んだりなどということをしたはずがありません。口か
らの吸入の危険をこれほどはっきりと示している例はないでしょう。UMRCの文書
に有るように英国のイラク戦争従軍兵士からの尿からも劣化ウランが検出されていま
す。兵士や一般の人が劣化ウランに被曝し、体内をウランで汚染されているのは明か
です。そして、つい先日のスコットランドの湾岸戦争帰還兵の裁判で明らかなよう
に、体内に劣化ウランが取り込まれることによって血液中での染色体異常が発生して
いるのです。健康への影響が起こることは極めて高い必然性を持つと思います。イラ
ク市民に対する防護措置、全面的な調査が緊急に必要です。

 テレビでは陸上自衛隊本隊のサマワ到着がレポートされています。日本政府は、イ
ラクの人々だけでなく自衛隊も劣化ウラン/ウラン吸入の危険に曝されていることを
真剣に受け止めるべきです。核燃料物質をかつてないほど大量にばらまいて人々を危
険にさらし、環境を取り返しがつかないほど破壊した米英軍に加担することを直ちに
やめ、即刻自衛隊を撤退させ、米英軍の責任を追及するべきです。

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UMRC情報ニュース
2004年 2月6日

イラクにいるNGOスタッフ、連合軍兵員、外国人請負業者、
および一般市民へのウラン汚染の危険性の警告


 2004年2月6日−−最近終わったばかりの実験室での分析結果はウラニウム医
療研究センター(UMRC)の現地調査チームの2人のメンバーが劣化ウラン(D
U)で汚染されていることを示しています。2人の現地調査スタッフ−−一人はカナ
ダから、もう一人はベイルートから参加しました−−は2003年10月に13日間
にわたってイラクを旅行しました; それはイラクの自由作戦の空爆と陸上部隊の作
戦が休止して5ヶ月後のことでした。質量分析器を使って、UMRCのドイツの共同
研究者の実験室は調査チームメンバーの二人の尿サンプルで劣化ウランを測定しまし
た。

 UMRCの現地調査チームは、イラク南部において英米軍が支配した戦闘エリアと
爆撃地点を調査しました。その中にバグダッド、ナッシリア、スウェイラ、バスラが
含まれています。(詳細についてはUMRC.netの「カシブからアカフまで;現
地調査報告」で見ることができます)。チームの劣化ウラン汚染の原因があるコン
ディションは、ウランと空中に浮かんだウラン酸化物と金属微粒子がいっぱいの、空
中に巻き上げられた極めて細かい土とほこりの吸入であると考えられます。ウランは
26日間のイラク自由作戦の間に米英軍が使用した対戦車貫通弾、制圧用弾薬、及び
バンカー破壊用弾頭に使われています。主要な戦闘が終わって数ヶ月後の2週間の間
に起こったUMRCのメンバーの汚染は、市民、NGO組織のスタッフ、連合軍と外
国人の請負業者と外交スタッフの危険を表しています。

 UMRCは第1次湾岸戦争に参加したカナダ、英国、米国兵士の尿に劣化ウランを
1997年に最初に発見した研究グループです。戦場でのウランの尿への排泄が被曝
後6年経って確認されたのでした。2004年1月に、米国退役軍人省は体内に劣化
ウラン弾が残っていない米国兵士達から、砂漠の嵐作戦から8年経って劣化ウランを
検出したと認めました。2001年、そして再度2002年に、UMRCは不朽の自
由作戦[アフガニスタン戦争]で使用された爆弾の爆煙に被曝したアフガニスタンの
市民の中で、人工の同位体ウラン236を含む人工的なウランの高い濃度の汚染を測
定しました。

 2003年11月に、英国国防省がガーディアン紙に、英国が行った戦場でテリッ
ク作戦についてUMRCが高いレベルの放射能を発見したという結果を否定する公式
の見解を発表しました。国防省は戦場でのウランの残存物は破壊されたイラクの戦車
の中に安定して残り、人間にとって生物学的に使えるようになることはできないと
はっきりと述べました。その後で、国防省はバスラで軍務についていた第1装甲師団
の兵士達の尿から異常に高い濃度のウランを発見しました。(2003年9月、英国
の劣化ウラン監督評議会議事録、湾岸戦争帰還兵病気部門、英国国防省)。国防省が
今ではドイツの戻っている兵士の中で発見したことは、UMRCスタッフの汚染と合
わせると、イラクにおいて被曝した一般市民と外国の兵員を保護するために直ちに解
決に着手する必要を示しています。

 現地調査での市民の尿や土、水のサンプルのUMRCの実験室における予備的な分
析結果はいくつかのイラクの都市と戦場がウランで汚染されていることを示していま
す。米国と英国が支配した戦場と爆撃地点からのUMRCの調査結果の詳細について
は今月(2004年2月)下旬に発表されます。UMRCは国連環境計画UNEPに
イラクとアフガニスタンでUNEPの紛争後研究チームを放射能で汚染された爆撃地
点や戦場に案内して手助けすることをすでに提案しています。UMRCはUNEPが
直ちに研究を引き受けて、UNEPの指揮下での環境クリーンアップ計画の実行と同
様に、イラクとアフガニスタンでの一般市民の被曝防護プログラムの実現を可能な限
り早く担うようにせき立てています。

情報のために:
T ウェイマン
イラク現地調査チーム責任者
Info@UMRC.net.

アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
UMRCイラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン事務局
吉田正弘
事務局ホームページ http://www.jca.apc.org/stopUSwar/
吉田eメールアドレス masayo@silver.ocn.ne.jp



FYI

Further information will be sent.

With regards,

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UMRC Information Bulletin

February 6, 2004

 
Warning of uranium contamination risks to
NGO staff, Coalition forces, foreign contract
personnel and civilians in Iraq



      February 6, 2004 ? Recently completed laboratory analyses show two members of Uranium Medical Research Centre’s (UMRC) field investigation team are contaminated with Depleted Uranium (DU). The two field staff, one from Canada and the other, Beirut, toured Iraq for thirteen days in October 2003; five months after the cessation of Operation Iraqi Freedom’s aerial bombing and ground force campaign. Using mass spectrometry, UMRC’s partner laboratory in Germany measured DU in both team members’ urine samples.

      The UMRC team surveyed US and British controlled combat areas and bomb-sites in southern Iraq, including Baghdad, An Nasiriyah, As Suweiriah and Al Basra (details can be found at UMRC.net, Abu Khasib to Al Ah’qaf: Field Investigation Report). The conditions responsible for the team’s DU contamination are considered to be inhalation of resuspended ultra-fine soil and dust particles saturated with uranium and airborne uranium oxides and metallic particulate. Uranium was used in anti-tank penetrators, suppression ordnance and bunker-defeat warheads deployed during the 26 days of Operation Iraqi Freedom by both US and UK forces. The contamination of UMRC’s team members occurring over a two-week period, many months after the main conflict, represents a risk to civilians, non-governmental organisations’ staff, Coalition armed forces and foreign contractors and diplomatic staff. 

      In 1997, UMRC was the first study group to detect DU in the urine of Canadian, British and US troops who served in Gulf War I. The urinary excretion of battlefield uranium was identified six years following exposure. In January 2004, the US Department of Veterans Affairs admitted it had detected DU in the urine of US forces who are not retaining DU shrapnel, in 2000, eight years after Desert Storm. In 2001 and again in 2002, UMRC measured high concentrations of artificial uranium containing the synthetic isotope, 236U, in Afghan civilians exposed to the detonation plumes of bombs deployed during Operation Enduring Freedom.

      In November 2003, the British Ministry of Defence (MOD) released a formal statement to the Guardian disclaiming UMRC’s Operation Telic findings of high levels of radioactivity in British-led battlefields. The MOD stated unequivocally that battlefield uranium residues remain stable inside defeated Iraqi tanks and cannot be made biologically available to humans. Since then, the MOD has found unusually high concentrations of uranium excreted in the urine of its 1st Armoured Division troops who served in Basra (September 2003, UK DU Oversight Board Meeting minutes, Gulf Veterans Illnesses Unit, UK Ministry of Defence). The MOD’s recent findings in its troops now deployed back to Germany, coupled with the contamination of UMRC’s staff demonstrate the need to initiate immediate solutions to protect exposed civilians and foreign personnel in Iraq. 

      Preliminary results of UMRC’s laboratory analysis of field samples of civilian urine, soils and water samples indicate uranium contamination in several Iraqi cities and battlefields. Details of UMRC’s findings from US and British controlled battlefields and bombsites will be released later this month (February 2004). UMRC has offered its assistance to the United Nation’s Environment Program (UNEP) to guide UNEP’s post-conflict study team to radiologically contaminated bombsites and battlefields in Iraq and Afghanistan. UMRC urges UNEP to undertake immediate studies and lead the implementation of a radiation protection program for Iraqi and Afghan civilians as well as a supervised environmental clean-up program, as early as possible. 

For information:

T Weyman

Iraq Field Team Lead

Info@UMRC.net.