アムネスティ国際ニュース発表 (2004年4月10日) アムネスティ日本 <info@amnesty.or.jp> <http://www.amnesty.or.jp/> ------------------------------------------------ イラク:あらゆる勢力に対し、民間人の保護を訴える ------------------------------------------------ 10 April 2004 アムネスティ・インターナショナルは、イラクで行動中の連合軍、関係国部隊、および武装勢力に対し、イラク全土で現在進行しつつある武力衝突や混乱の中での事件に巻き込まれている民間人を守るため、ありとあらゆる手段を講じるべきであると発表した。 「ここ数日、イラクで多くの生命が失われた。これは悲劇であり、受け入れられない結果である。紛争当時者たちは、ただちにイラクにいる民間人を守るための必要な措置を講じるべきである。それが国際人道法が求めることである。」アムネスティはそのように語った。 深刻な人権侵害に対しては、独立した、中立な調査が行なわれなければならない。民間人が国際法に反して殺害された事件も調査されるべきである。そして人権侵害に責任ある者は、国際法の基準に則って、裁かれるべきである。 イラクを占領している勢力として、連合軍および関係国部隊には、イラクにいる人びとの安全と福祉を保障する主たる責任がある。また武装勢力側も、国際人道法の基本的な原則を尊重しなければならない。 また、去る8日、日本人3人を含む外国の民間人が武装勢力に拉致され、人質となる事件が発生した。武装勢力は、三日以内に自衛隊をイラクから撤退させるべく表明することを要求しており、それが容れられない場合には、人質を焼き殺すと述べている。 アムネスティ・インターナショナル日本は、イラクでの武力紛争および各勢力の活動に際して、民間人の犠牲を防止するための有効な措置が十分にとられていないことに、極めて大きな懸念を表明する。 人質行為は、国際人道法に反する行為であり、いかなる場合であっても許されるものではない。すべての人質はただちに無条件で解放されなければならない。 暫定占領当局(CPA)および日本政府は、人質の生命の安全と人権の保護を最優先の課題とし、現在展開中の自衛隊の活動を停止するかどうかも含め、人質を救出するためのあらゆる方策を考慮すべきである。人質の生命の安全を危険にさらすような措置は断じて避けなければならない。 政治のために人質の生命を危険に陥れるようなことがあってはならない。 --------------------------------------* amnesty international Japan <info@amnesty.or.jp> <http://www.amnesty.or.jp/> --------------------------------------* |