[劣化]ウラン兵器禁止を求める国際キャンペーン始まる!

 (暫定訳:ヒバク反対キャンペーン/振津かつみさん)


「劣化」ウラン兵器禁止のための国際キャンペーンに御参加ください!

より詳しい情報に関しては、下記までご連絡下さい。


・ 国際キャンペーン事務局本部(c/o Laka Foundation, アムステルダム)

  E-mail:  LAKA@ANTENNA.NL
  ホームページ http://www.bandepleteduranium.org/


・日本国内連絡先(c/o NO DU ヒロシマ・プロジェクト)

  E-mail:  info[at]nodu-hiroshima.org(atを@に変更して下さい)
   TEL: 090-7897-2095
  ホームページ  http://www.nodu-hiroshima.org/



「ウラン兵器の禁止を求める国際連合」の呼びかけ


-ベルラール会議から-

                                 (2003年12月11日付け)

 2003年10月13日、ベルギーのベルラールでの会議の後、「草の根」の諸組織と諸分野の専門家は、ウラン(注1)などの放射性物質の軍事使用禁止を求める国際キャンペーンを開始しました。放射性毒性と化学毒性を有するこれらの兵器は米・英国によって1991年の湾岸戦争で初めて大規模に使用され、続いて、ボスニア、ユーゴスラビアにおいてはNATO軍によって、さらに米国によってアフガニスタンで、そして2003年、再びイラク戦争で米・英国によって使用されたのです。現在、世界で16ヶ国以上がウランを含む兵器を保有しています。(注2)

 ウランが人体と環境に及ぼす悪影響がますます明らかにされつつあります。私たちは、ウランをはじめとする放射性物質の通常兵器への使用を即刻かつ全面的に禁止(注3)することを求めます。加えて、私たちは、全ての汚染地域の除染、および全ての被害者への補償を求めます。私たちは、ウラン兵器の製造・実験・販売・貯蔵・移動・輸出の中止、および現存する全てのウラン兵器の廃棄を求めます。私たちは、ウラン兵器に曝された全ての被害者に対する速やかな医学的アセスメント、治療、および長期的モニタリングを求めます。私たちは、説明責任のある政府に対し、今までに使用されたウラン兵器の量および汚染地域に関する情報の完全開示を要求します。私たちは、影響を受けている国・地域に関する医学的・環境学的調査を独立して実施するために必要な資金援助を求めます。最後に、私たちは、ウラン兵器を使用する政府とのいかなる同盟にも自国の軍隊を参加させないよう諸政府に求めます。

 こうした諸目的を達成するため、下に挙げた諸組織は「ウラン兵器禁止を求める国際連合」を設立しました。私たちは、2003年10月中旬に、ブリュッセルのキリスト教労働組合(CSC)において、そしてハンブルクで開かれた「世界ウラン兵器会議」においても、私たちのキャンペーンの開始を公表しました。ベルラール会議から2か月の間に、30を越える団体が私達への支持を表明しています。緊急を要するこの運動を進めるため、各国政府、NGO、その他の関心を寄せる諸団体に、連合への参加を呼びかけます。

 私たちの連合は、ウランの起源、特質、使用、および人体や環境への影響をより広く人々に知ってもらうため、様々な具体的活動やキャンペーン、各国における支部連合の形成などを奨励・支援します。私たちの連合は、その最終的目的の達成を目指して、「ウラン兵器の開発、生産、所有および使用に関する全面的かつ実効性ある禁止に関する条約」の草稿作成に着手しました。また、総力をあげた国際キャンペーンの本格的開始を画するため、2004年5月にブリュッセルにて国際会議を開くことを計画しています。

ウラン兵器禁止に向けたキャンペーンへの参加を呼びかけます。


(注1)ここでの「ウラン」とは、いわゆる「劣化」ウラン、および、プルトニウムや他の核分裂生成物を含む再処理核燃料が混入されていると思われる「劣化」ウランのことを意味します。私達は、「劣化」ウランという名称は、誤った印象を与える、極めて不適切なものと考えます。しかしながら、この名称は、活動家や研究者コミュニティにおいて、すでに広く使われてきているので、私たちは、すでにこの名称を聞き慣れている人々に無用の混乱を引き起こさないため、必要に応じて「劣化ウラン」または略称でDUを使うこととします。

(注2)劣化ウラン兵器の所有国:バーレーン、フランス、ギリシャ、イスラエル、ヨルダン、クウェート、パキスタン、ロシア、サウジアラビア、韓国、台湾、タイ、トルコ、アラブ首長国連合、イギリス、アメリカ

(注3)「禁止」という用語の使用について:私たちも、ウラン兵器の“使用”は、現存する国際法によってすでに禁止されていると見なしますが、私たちは、それでもやはり、その生産、所有、売買を含む“明示的で包括的な禁止”を達成する必要があると信じます。現行の国際法の存在にもかかわらず、また独立した科学的研究に裏付けされた警告が発せられているにもかかわらず、現実に使用されてしまっているという事実が、断固たる直接的な仕方で、そして、多くの人々の意志を曖昧な余地なく反映する仕方で、これらの兵器の禁止に取り組む必要のあることを示しています。また私たちは、ウラン兵器による被害者に対する最終的な補償の基礎を築くためにも、補償への明確な要求を含む包括的条約を求めることが望ましいと信じます。


「ウラン兵器禁止を求める国際連合」(The International Coalition to Ban Uranium Weapons)
呼びかけ団体(アルファベット順):

劣化ウラン反対キャンペーン(CADU)、英国
ヒバク反対キャンペーン、日本
平和人権センター、米国
フォア・マザー・アース、ベルギー
平和を求める草の根行動、米国
国際劣化ウラン研究チーム(IDUST)、米国
IPPNW(ドイツ支部)、ドイツ
LAKA基金(核エネルギー問題研究センター)、オランダ
Marten H.J van den Berg (RISQ:独立外交政策シンクタンク)、オランダ
軍事毒物プロジェクト(MTP)、米国
NO DU ヒロシマ・プロジェクト、日本
共通の未来(Our common future)、英国
ストップUSA、ベルギー
VD-AMOK(軍事問題調査団体)、オランダ
汚染を終わらせる若者達(Youth Terminating Pollution)、米国

* 顧問科学者として、イラクのジャワード・アル-アリ医師(バスラ大学教授)、ジョナン・ハッサン医師(バスラ大学助教授)、英国のクリス・バスビー氏(低線量キャンペーン)、カナダのロザリー・バーテル氏(公衆の健康を憂慮する国際研究所)なども、名を連ねている。

                

(このページは2004年3月5日に更新しました。)