日本が、もうすでに1000発分も持っていて、核兵器がすぐに作れるプルトニウムを、これからさらに作ろうとしていることで、ついにアメリカの議員からも日本政府に書簡が出されています。 中国新聞と東奥日報が取り上げています。 劣化ウラン問題と密接につながっている足元の問題です。 アボリション・ジャパンMLより転載します。 -----Original Message----- Subject: [abolition-japan 3564] 米国議員六ヶ所書簡原文訳 核情報http://kakujoho.net/の田窪です。 米議員「六ヶ所の再処理中止を」 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2006/0127/nto0127_8.asp 「厳格な査察受けている」 米議員書簡で政府が見解 http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2006012701003527_Science.html で報道された書簡についてのプレスリリースと書簡自体の粗訳です。 長い文書ですみません。 核情報にアップするのが来週になるので、このような形でひとまず皆さんにお 送りさせていただく次第です。 田窪 ○ プレスリリース粗訳 エドワード・J・マーキー下院議員(マサチューセッツ州第7選挙区)プレスリリー ス 2006年1月26日 CONTACT: Tara McGuinness (202) 225-2836 マーキー上院議員、日本の核再処理についての懸念表明 ワシントンDC エドワード・J・マーキー議員(民主党−マサチューセッツ州)−−エネル ギー・商業委員会のシニア・メンバーで、超党派核拡散防止タスクフォースの 共同議長−−は、他の5人の下院議員の署名した書簡を、加藤良三に送り、六 ヶ所再処理工場運転開始を進めようという日本の計画についての懸念を表明した。 「再処理は、実証されていない危険な計画だ。核拡散の扉を開くからだ。」と マーキー銀は述べた。 そして彼は、次のように付け加えた。「日本は、持続可能で効果的な核拡散防 止体制を送出するために立ち上がり、そのリーダーとなるユニークな位置にあ る。日本は、核兵器に使われうる物質をさらに作るだけになってしまう再処理 計画への道を進むべきではない。」 議員書簡は、六ヶ所使用済燃料再処理工場の運転開始を進めようという日本の 計画についての懸念を表明した。そして、書簡は次のように述べている。「私 たちは、核兵器利用可能なプルトニウムの抽出の継続が重大かつ不必要な脅威 を国際的安全保障及び核不拡散にもたらすと確信しております。このため、私 たちは、2006年の六ヶ所でのアクティブ試験を中止し、それを六ヶ所再処 理工場の運転を延期するというより広範な合意の一環とするよう要請します。」 議員書簡は、また、世界全体の核兵器利用可能核分裂性物質−−高濃縮ウラン (HEU)及び分離済みプルトニウム−−保有量を減らすと言う世界的イニシ アチブの一環としてこのような措置を講じるよう日本に促した。 書簡はまた、「余剰プルトニウムを持たないとの原則」を約束した1997年 12月のIAEAに対する日本声明を私たちは、高く評価した。しかし、書簡 は同時に、「2003年末までに日本のプルトニウム保管総量は40.6トン に増大したと理解しています。商業用の増殖炉計画がなく、混合酸化物(MO X)使用計画が相当の問題に直面しているということを考えれば、新しい再処 理工場におけるさらなるプルトニウムの分離及び蓄積は、日本の方針に反する ものであることは明らかです。」と指摘した。 最後に、書簡は、プルトニウムのさらなる分離及び蓄積を禁止する上で日本が リーダーシップを発揮するよう提案するに際し、議員達が日本だけにこのよう な約束をするよう求めるつもりはないことを強調した。議員達は、米国におけ る再処理再開のいかなる試みも阻止する所存であり、また、すべての国がこの 技術・慣行を放棄するべきだと確信しいると述べた。 議員書簡は、次のように結んでいる。「すべての核兵器利用可能なプルトニウ ムの分離及び使用を禁止する包括的で検証可能な体制が作られるべきだと私た ちは考えます。私たちは、このような高価な計画の中断というのは、難しい決 定であるというのは重々承知しておりますが、このような問題も、持続可能で 効果的な核不拡散体制の創造の必要性に比べれば、とるに足らぬものだという ことは明らかです。」 ==== ○書簡粗訳 米国議会 ワシントンDC 20515 2006年1月26日 ワシントンDC20008 2520 マサチューセッツ・アベニュー 日本大使館 加藤良三大使 加藤大使殿 私たちは、六ヶ所再処理工場運転開始を進めようという日本の計画についての 私たちの懸念を表明するために、書簡をお送りする次第です。私たちは、核兵 器利用可能なプルトニウムの抽出の継続が重大かつ不必要な脅威を国際的安全 保障及び核不拡散にもたらすと確信しております。このため、私たちは、20 06年の六ヶ所でのアクティブ試験を中止し、それを六ヶ所再処理工場の運転 を延期するというより広範な合意の一環とするよう要請します。 私たちは、世界全体の核兵器利用可能核分裂性物質−−高濃縮ウラン(HE U)及び分離済みプルトニウム−−保有量を減らすと言う世界的イニシアチブ の一環としてこのような措置を講じるよう日本に要請します。私たちは、これ は国際社会にとって高い優先順位を持つべきものと考えます。なぜなら、この ような行動が、核軍縮と核拡散防止を推進し、テロリストたちによる核兵器の 獲得を防止するのに役立つだろうからです。 「余剰プルトニウムを持たないとの原則」を約束した1997年12月のIA EAに対する日本声明を私たちは、高く評価します。しかし、私たちは、20 03年末までに日本のプルトニウム保管総量は40.6トンに増大したと理解 しています。商業用の増殖炉計画がなく、混合酸化物(MOX)使用計画が相 当の問題に直面しているということを考えれば、新しい再処理工場におけるさ らなるプルトニウムの分離及び蓄積は、日本の方針に反するものであることは 明らかです。 プルトニウムのさらなる分離及び蓄積を禁止する上で日本がリーダーシップを 発揮するよう提案するに際し、私たちは、日本だけにこのような約束をするよ う求めるつもりはありません。私たちは、米国における再処理再開のいかなる 試みも阻止する所存でありますし、また、すべての国がこの技術・慣行を放棄 するべきだと確信しております。そして、すべての核兵器利用可能なプルトニ ウムの分離及び使用を禁止する包括的で検証可能な体制が作られるべきだと私 たちは考えます。 私たちは、このような高価な計画の中断というのは、難しい決定であるという のは重々承知しておりますが、このような問題も、持続可能で効果的な核不拡 散体制の創造の必要性に比べれば、とるに足らぬものだということは明らかです。 この件に関しお考えをお聞かせ願えれば幸いです。 敬具 エドワード・マーキー議員 ドナルド・M・ペイン議員 ヴィック・スナイダー議員 シーラ・ジャクソン・リー議員 ジェイムズ・P・マクガヴァン議員 マーティー・ミーハン議員 |