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緊急支援の訴え、
軍事作戦により民間人への被害が出ないよう、
医療機関などへの攻撃を行わないよう訴えます.

原 文次郎さん(日本国際ボランティアセンター<JVC>)
からのメール転載

NODUヒロシマ・プロジェクトMLより転載

ヨルダンの首都、アンマンより原と申します。
日頃はガンや白血病で苦しんでいるイラクの子どもたちへの
医療支援活動にご理解、ご協力を頂き誠にありがとうございます。

このたび、緊急支援として、イラク西部地域を中心に展開されている
武装勢力掃討作戦の結果として生じている民間人被害者の救援に
取り組み始めましたので、お知らせをさせて頂きます。
(末尾の呼びかけ文は簡略版です。全文はJVCのHPに掲載しています。

このような緊急救援に取り組むと同時に、支援を必要とするような
被害を生まないために、医療機関などへの攻撃を行わない様、
訴えます。

原 文次郎
日本国際ボランティアセンター(JVC)
イラク事業 現地調整員(ヨルダン滞在中)
JVC HP: http://www.ngo-jvc.net/
JIM-NET: http://www.jim-net.net/
個人Blog: http://rep-eye.cocolog-nifty.com/


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軍事作戦により民間人への被害が出ないよう訴えます

10月15日に予定されているイラク憲法草案賛否を問う国民投票を前に、
イラク政府軍と多国籍軍はシリアから国境を越えて侵入する武装勢力の
拠点となる地域に攻撃を加え治安の安定を図るとして、イラク西部地域での
武装勢力掃討作戦を強化しています。

イラク国防相は武装勢力への攻撃の手を緩めず、タル・アファルに引き続き、
イラク西部アンバール州のユーフラテス河沿いの街道の都市、村落や
抵抗勢力の拠点とされるサマラなどの地域での作戦展開を表明しています。
実際にこれらの地域からの一般市民の避難が始まり、空爆や小規模な
戦闘も既に始まっています。

私たちは昨年の10月以降のファルージャ一斉攻撃の際に、ファルージャ
総合病院や市内の診療所がいち早く攻撃の対象とされたことに衝撃を
受けましたが、その後、NGOによる現地調査の結果、これらユーフラテス河
沿いの都市でも戦闘が起きるたびに、抵抗勢力と治安当局の双方の攻撃に
より医療機関が被害を受けていると報告されています。

地元のNGO関係者を通じて伝えられたアンバール州の行政当局からの
支援要請によると、現地は砂漠地帯で気候の変動が激しい地域ということもあり、
抗生剤などの薬品の需要が各年齢層に共通して最も高いとのことで、
以下の要請を受けています。
(総額1万2千ドル相当、9月11日時点)

 クラフォラン (アンプル)   3,000本
 アンピクロックス (アンプル) 3,000本
 ボルタリン (アンプル)    2,000本
 アモキシリン(シロップ)    1,500本
 ケフレックス(カプセル)    2,000個
 ケフリックス(サスペンション、小児用)1000個
 包帯       患者400名分に足りる数

JVCでは、この支援要請に応えて緊急支援を9月19日より開始しました。
当面支援要請の3分の1に当たる4千ドル分の支援を計画していますので、
皆様からのご支援の募金をどうぞお願いいたします。

郵便振替: 00190-9-27495
   加入者名: JVC東京事務所
   通信欄: 『イラク緊急』とお書きください

これらの医薬品はバグダッド市内の保健省認定の薬局から正規に購入が
可能なので、地元のイラク人協力者の助けを得てバグダッドで購入の上、
アンバール州西部、シリア国境の都市カイム近郊の村落の診療所などに
配布します。

私たちはこれらの緊急支援を続けると共に、民間人が適切な医療を受ける
権利を奪い、人道的な危機を生じさせる医療機関への攻撃を行わないよう
紛争当事者双方に訴えます。

2005年9月25日