冊子 「ヒロシマ・アピール」より



 
March 2, 2003 at Hiroshima Center Park near the Atomic Bomb Dome  写真 豊田直巳 (無断使用、転用禁止)

劣化ウラン弾禁止を求める
ヒロシマ・アピール



ヒロシマは訴える
 ノーモア・ヒバクシャ!


 これ以上、ヒバクシャをつくり出してはならない。
 劣化ウラン弾は、化学的毒性が高い放射能兵器
であり、大量破壊兵器である。          



 
(1)長年にわたり世界各地から警告の声があげられ、国連の人権小委員会、ヨーロッパ議会などでは、劣化ウラン弾の禁止を求める決議がすでに採択されている。それにもかかわらず、アメリカやイギリスは、今回のイラク戦争においても劣化ウラン弾を使用した。これは、国際刑事裁判所規定の「人道に対する罪」に該当する。劣化ウラン弾は、非人道的兵器であり、一刻も早く、その製造、使用、売買を禁止しなければならない。

 (2)兵士のみならず、多くの市民が劣化ウランの深刻な被害を受けている。とりわけ、放射線の影響を最も受けやすい子どもたちが、最大の犠牲者である。劣化ウラン弾の使用は、地球の生命環境を破壊する、取り返しのつかない冒涜的行為である。被害に苦しんでいる人々・子どもたちに、一刻も早く、救済と援助の手を差し伸べねばならない。
                  

 (3)アメリカやイギリスは、今日までに使用した劣化ウラン弾の情報を開示すべきである。国際社会は、現地の専門家たちと連携しつつ、被害の実態を早急に明らかにし、対応策を立案・実施しなければならない。                          
 

1997年「劣化ウラン兵器の使用禁止を求める国際アピール」を発表したラムゼー・クラーク元米国司法長官は、「広島・長崎でかくも多く、かくも恐るべき苦しみを味わった日本の人々が、劣化ウランによる新たな危険に立ち上がり、このような生死にかかわる兵器の使用または製造を国際的に禁止しようという私たちの呼びかけに賛同してくださると、確信している」と述べている。私たちは、今、この呼びかけに応え、劣化ウラン弾禁止の一日も早い実現を目指すための国際的ネットワークの形成を、改めてヒロシマから世界の人々に呼びかけたい。                       


       NO DU (劣化ウラン弾禁止)ヒロシマ・プロジェクト


 (本プロジェクトは、今年6月、「3.2ヒロシマNO WAR!人文字メッセージ実行委員会」の元メンバー有志、「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」ワーキングチームおよび「劣化ウラン弾禁止を求めるグローバル・アソシエーション」を母体として発足した。)                        

ヒロシマ3・2人文字当日の様子
Human Message on March 2, '03

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アラビア訳(PDF)
冊子「ヒロシマ・アピール」より