ウィキリークスに出された在ブリュッセル米大使館発信の電信記録(2007〜2009)から、2007年にベルギーで劣化ウラン兵器禁止法が成立した際、怒った米国政府関係者がベルギー外務省などに対し繰り返しコンタクトし、最終的に、同法は、アントワープ港から劣化ウラン兵器をイラク・アフガニスタンへ輸送することを妨げるものではない、との言質を引き出していたことが分かりました。ベルギーの禁止法は、劣化ウラン兵器の製造・使用などに加え、ベルギー領土内における同兵器の貯蔵・移送なども禁止するものですから、これは明らかに同禁止法に違反するものです。
ベルギーでは、メディアもこの問題を取り上げ、平和活動家などが強い怒りを表明する事態になっています。
ただ、同禁止法成立で中心的役割を果たした政治家のヴァン・デア・メーレン氏は、「ベルギーの劣化ウラン兵器禁止法は、対人地雷やクラスター爆弾の場合と同様、国際的な禁止条約の成立を呼びかける“シンボリックなもの”であり、その意義は、今回のウィキリークスの情報でも何ら損なわれるものではない」と述べています。
詳しくは、ICBUWホームページにアップされた記事をご参照ください。
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