3月5日、広島:緊急報告会「ファルージャの病院で今起きていること/イラク戦争と非人道的兵器 —開戦8周年に改めて問う—」

 

日時:3月5日(土)15:30-18:00
場所:平和記念資料館地下会議室Ⅱ
資料代:500円
報告者
1. Dr.Samira .T. Alani:小児科医
2. Dr.Mayasah Waleed:放射線・超音波専門医
3. Dr.Abdulqader Abdulkareem:遺伝学専門家
4. 橋田幸子:「橋田メモリアル・モハマドくん基金」代表
5. 嘉指信雄:「NO DUヒロシマ・プロジェクト」代表
共催:NO DU (劣化ウラン兵器禁止)ヒロシマ・プロジェクト
:アジアの花束
後援:核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)
司会・連絡先:森瀧春子(090-9064-4705)
***
イラク戦争は、この3月20日で開戦8周年を迎えますが、湾岸戦争に続いて使用された劣化ウラン弾など、非人道的兵器による人体や環境への深刻な影響が懸念されています。特に、2004年に米軍の猛攻を受けたファルージャ(バグダッド西方約50キロ)では先天性異常が急増し、WHOも独自の実態調査を開始しています。この度、JICAや「橋田メモリアル・モハマドくん基金」の支援を受け、2月中旬より1ヶ月の予定で日本に滞在中のファールジャの医師3名を広島に迎え、緊急報告会を開く運びとなりました。白燐弾に加え、劣化ウラン弾なども使用され、深刻な汚染に曝されていると懸念されるファルージャの医療現場は、今、どのような状態にあるのか、現場からの訴えを直接聞く貴重な機会です。奮ってご参加ください。
『ガーディアン』(2009年11月13日)は、「あまりの事態の深刻さに圧倒されている医師たちは、国際社会からの支援を訴えている」と報じていますが、今回来広される一人、サミラ医師は、下掲の参考記事(『ガーディアン』2010年12月30日)で言及されている論文の共同執筆者の一人でもあります。なお、今回の3名の医師の来広には、「橋田メモリアル・モハマドくん基金」代表の橋田幸子さんも同行されます。橋田さんは、イラク戦争中に殺害された夫・橋田信介氏の遺志を継ぎ、イラク戦争被害児の来日治療やファルージャでの母子病院建設などの支援活動に携わってこられています。
「橋田メモリアル・モハマドくん基金」ホームページ   www.stnumazu.com/
*「参考記事」:12月30日『ガーディアン』:(Martin Chulov記者)
「ファルージャでの先天性障害や癌の増加は、米軍攻撃が原因か—
新たな調査が示唆。
新生児異常は平均の11倍:2004年の攻撃による汚染が原因か」
記事全文は、http://www.guardian.co.uk/world/2010/dec/30/faulluja-birth-defects-iraq
[この記事が基づく調査結果は、The International Journal of Environmental Research and Public Healthに発表。
・ 今年5月、ファルージャで生まれた547新生児のうち15%に深刻な先天性異常があり、同時期に生まれた赤ん坊の11%が妊娠後30週を経ずに出産され、14%が流産であった。
・ 住民は有害な環境因子に慢性的に曝されていると推測される。その因子が何かはまだ特定できていないが、テストを続行中である。さらなる調査への支援に関心をもつ科学者・財団などは、bahar@umich.edu にコンタクトしてほしい。
・ WHOによる調査は、バイアスのないものとはならないであろう。[WHOは、2010年夏から一年半の予定で、ファールジャにおける先天性異常増加に関する調査を開始している。]
参照:”WHO suppressed evidence on effects of depleted uranium, expert says,” the British Medical Journal, November 2006 (11; 333(7576): 990)— www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1635642/